学識編:冷凍機油・吸収式冷凍機の冷媒・吸収剤 P67~71(P69~P72)

 冷凍機油との関係は必須。吸収式は、原理的問題が3冷で出題されるようになった。果たしてここは?

テキスト9次改訂版について

 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応しています。適当に、8次改訂版のページを( )内に残してあります。


9次改訂版の目次

 8次改訂版の文章が見直され、項目が増えています。下記の9次改訂版の項目(目次)に沿って問題を並べます。

  • 5.8 冷凍機油 P67~70
    • 5.8.1 冷凍機油の使用目的 P65
    • 5.8.2 冷凍機油の種類 P68
    • 5.8.3 冷凍機油と冷媒の相互溶解性 P68~70
    • 5.8.4 冷媒と冷凍機油の組合せ P70
  • 5.9 吸収冷凍機の冷媒/吸収剤 P70~71

冷凍機油 P67~P70

 学識での出題は少ない。保安にみんな持ってかれている感じ。

冷凍機油の使用目的 P65

・冷凍・空調用の圧縮機に使用されている潤滑油を冷凍機油と呼ぶ。HFC系冷媒用冷凍機油の合成油は水分を吸収しやすいものが多いので保守管理には注意を要する。 H28学/09 答え

【◯】 冒頭の一文(  ~と呼ぶ )は、<9次:P67右下 (5.8.1 冷凍機油の使用目的)>の冒頭。
  合成油は水分を …云々は、テキストの学識編(P67~70)から読み取れない。保安編の、<9次:P227左下 (b. 冷凍機油への水分混入防止)>から読み取る。

・冷凍機油の役割は、圧縮機の軸受、ロータやピストンなどの潤滑面に油膜をつくり、金属どうしの直接接触を避け、円滑なしゅう動と摩耗防止とともに、摩擦によって生じる熱を除去することなどである。 H28保/01 答え

【◯】 ぅ~ん、なぜ「学識」で出題されない?テキストは<9次:P67右下 (5.8.1 冷凍機油の使用目的)>の冒頭。金属部品の防錆作用も記されてる。


冷凍機油の種類 P68

・冷凍機油は、鉱油と合成油の2種類がある。 by echo 答え

【◯】 ぅむ。テキスト<9次:P68左 (5.8.2 冷凍機油の種類)>の冒頭。

・鉱油は、炭化水素を基油にしている。ナフテン系鉱油、パラフィン系鉱油がある。 by echo 答え

【◯】 OK. テキスト<9次:P68左下>

・合成油の主なものは、ポリアルキレングリコール(PAG)油、ポリビニルエーテル(PVE)油、ポリオールエステル(POE)油などがある。 by echo 答え

【◯】 「ポリ」と「P」が先頭に付いたら、合成油。テキスト<9次:P68左下>

・鉱油や合成油と混合して冷凍機油として用いているアルキルベンゼンがある。 by echo 答え

【◯】 「アルキルベンゼン」頭の片隅に記憶。テキスト<9次:P68左下~右上>

・HFC系冷媒は、アルキルベンゼン系鉱油などの炭化水素系冷凍機油には溶解しないが、合成油であるポリオールエステル(POE)油などには相溶性がある。 R02学/09 答え

【◯】 ぅ~ん、覚えておくしかないね。テキスト(<8次:P70左 (5.7.2 冷凍機油の種類)>)の後半部分に記されている。

【 9次改訂版についての補足 】
 9次改訂版では、この文面が無くなってしまった。(2023(R05)/09/09記ス)


冷凍機油と冷媒の相互溶解性 P68~P70

 ちょと、「冷媒の種類まとめ表 」置いておきます。
冷媒種類まとめ表
冷媒の種類まとめ表 <<拡大>>

・保留 by echo 答え

【】 疲れた…。


冷媒と冷凍機油の組合せ P70

・HFC冷媒を用いる圧縮機の潤滑油には、R22冷媒の場合と同様に鉱油を使用している。H17学/09 答え

【×】 HFC系冷媒は鉱油を使用せず合成油を使用している。テキスト<9次:P70左 下から5行目~>

・一般に、アンモニア液の比重は冷凍機油の比重よりも小さいが、フルオロカーボン冷媒液の比重は冷凍機油の比重よりも大きい。 H24学/09 答え

【◯】 よくわからない。冷媒と油の比重に関しての記述がテキストに見当たらない。
 アルコールと油は、テキスト<9次:P70右 7行目>に、アンモニア液は油より軽いとあるので、「アンモニア液の比重は冷凍機油の比重よりも小さい」は、【◯】であろう。
 さて、フルオロは、合成油とは(温度で)溶解したり分離したり・・・・油は、フルオロ冷媒液に浮く?
 テキスト<9次:P25右 下から4行目~>に、「油が冷媒液に溶け込んだ、油の濃度の高い溶解液は、浮く。」とある。ので、「フルオロカーボン冷媒液の比重は冷凍機油の比重よりも大きい。」は【◯】であろう。

・冷媒液は、アンモニア冷凍装置では通常使用されている鉱油より重く受液器などの底部にたまり、フルオロカーボン冷凍装置では上部にたまる。したがって、アンモニア冷凍装置の油抜きは受液器の上部より行う。 H26学/09 答え

【×】 ぅむ!!間違いは2箇所ある。

『冷媒液は、アンモニア冷凍装置では通常使用されている鉱油より軽い、鉱油は受液器などの下部(底部)にたまる。 フルオロカーボン冷凍装置では上部にたまる。したがって、アンモニア冷凍装置の油抜きは受液器の下部(底部)より行う。』

・アンモニア冷媒と油の重い軽いの関係は、テキスト<9次:P70右 7行目~>
・フルオロと油の重い軽いの関係は、テキスト<9次:P25右下辺り>の冷凍機油との溶解する説明を読む。油が冷媒液に多く溶け込むとその油濃度の高い冷媒液は上部に溜まるようになる。

・アンモニアは、冷凍機油として使用される鉱油とは相互に溶解しにくく、アンモニア液は冷凍機油(鉱油)よりも軽いので、冷凍装置からの油抜きは容器の底部から行う。 H29学/09

・アンモニア液は冷凍機油(鉱油)よりも軽いので、アンモニア冷凍装置からの冷凍機油の油抜きは受液器などの容器の底部から行う。 R01学/09 答え

【両方 ◯】 その通り。 テキスト<9次:P70右 7行目~>

・冷媒と冷凍機油の主な組み合わせには、アンモニアにはナフテン系鉱油やアルキルベンゼンと鉱油の混合油、プロパンやイソブタンなどの炭化水素系冷媒にはナフテン系鉱油、二酸化炭素にはPAG 油やPOE 油がある。 R06学/09 答え

【◯】 覚えきれねーよ💩💩と叫びたい。テキスト<9次:P70左>
 こういう問題はたいがい【◯】だけどね。健闘を祈る


吸収冷凍機の冷媒 / 吸収剤 P70~71

 冷媒を水とする吸収冷凍機は出題されないと思うが、アンモニア吸収冷凍機は高圧ガス保安法の適用になるのでどうかしら?(3冷では近年(令和になって)、吸収冷凍機の原理などが出題されるようになった。果たして冷媒は…。(2022(R04)/03/16記ス)

 過去問が見当たらないので、予想問題 by echo を掲載ス。(2023(R05)/09/09記ス)

・吸収式冷凍機は、水とアンモニアが冷媒として広く用いられている。 by echo 答え

【◯】 ぅむ。 テキスト<9次:P70右 5.9の冒頭>

・吸収式冷凍機に用いられている冷媒/吸収剤は、水/臭化リチウムおよびアンモニア/水がある。 by echo 答え

【◯】 文が変かな? 「水は臭化リチウム」「アンモニアは水」と覚えよう。テキスト<9次:P70右 5.9の冒頭>


(a)水/臭化リチウム P71

・水を冷媒とした吸収式冷凍機の吸収液は、吸湿性と吸水性に優れる臭化リチウムが用いられる。 by echo 答え

【◯】 ま、そういうことです。 テキスト<9次:P71左>

・水を冷媒とした吸収式冷凍液の吸収液に用いられる臭化リチウムは、腐食性があるため腐食抑制剤を添加する必要がある。 by echo 答え

【◯】 いろいろ大変です。テキスト<9次:P71左>


(b)アンモニア/水系 P71

・アンモニアを冷媒とした吸収冷凍機は、吸収剤として水を使用している。 by echo 答え

【◯】 水が使えるなんて良いですね。 テキスト<9次:P71右>

・アンモニアを冷媒とした吸収冷凍機は、0℃ 以下 -60℃ 程度までの低温用に用いられている。 by echo 答え

【◯】 ぅむ。 テキスト<9次:P71右>

 22/03/16 23/09/09 24/11/28

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修正・訂正箇所履歴

【2022(R04)/03/09 新設】(← 履歴をここに作った日

  • 学識編ページを分割、このページを新設。(2022(R03)/03/09)
  • 全体的に見直し、及び予想問題 by echo 追加。(2022(R04)/03/16)
  • 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応。(2023(R05)/09/09)
  • 全体的に見直し、及び予想問題 by echo 追加。(2023(R05)/09/09)

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【参考文献・リンク】

  • 初級 受検テキスト(SIによる初級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 上級 受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

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