「15章 冷凍装置の合理的運転と保守管理」は、保安の問1,問2,問3で出題されています。
下記に目次を並べます。メインメニュー3頁(「圧縮機の運転と保守」,「高圧部の保守」,「低圧部の保守」)に分類し、各頁のサブメニューに過去問の多いものを並べて少ないものは適当にまとめてあります。
『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応しています。適当に、8次改訂版のページを( )内に残してあります。
『上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<9次:15章 P200~225(P193~215)>の「15.1 圧縮機の運転と保守管理 P200~210」を、目次にそって該当の過去問題を分類してあります。
このページは、P200~203(P193~195)までの「圧縮機の始動」についての問題です。
この試験は、このテキスト文章を基にして組み立てられています。(反則気味もありますが…)テキストに沿って学習しないと全体を把握できにくいでしょう。独特の日本語の言い回しになれましょう。ぜひ、公式テキスト『上級 冷凍受験テキスト』を用意してください
圧縮機の始動時の動作や注意することなどです。テキスト<9次:P200>を読んで、頭の中に思い浮かべてみよう。
・小形圧縮機では、高圧側と低圧側の圧力がほぼバランスした状態で始動すれば、駆動電動機の負荷が小さい。 H19保/01
【◯】 「バランス」は、テキスト<9次:P200)の左上冒頭と、<9次:P200
・容量制御装置(アンローダ)が付いた多気筒圧縮機では、始動時、潤滑油の油圧が正常値に上がるまでは圧縮機がアンロード状態にあるので、駆動用電動機の負荷を軽減できる。 H17保/01
【◯】 ま、題意のとおり「アンローダは油圧で制御している」ってことを、覚えておく。
テキスト<9次:P200左 (a)
-- 【注】 --
7次改訂版では、スクリュー圧縮機の容量制御が数行追加されているので多気筒だけでなくスクリュー圧縮機も出題されると思われる。スクリューは「(始動時)」も文章が増えているので注意されたい。(2014(H24)/04/11記ス)
8次(9次も)改訂版はこの部分は特に変わっていない。(2023(R05)/10/11記ス)
見当たらない。(by echo予想問題を追加。(2022(R04)/02/26))
・多気筒圧縮機は、駆動電動機の始動時の負荷を軽減するため、吐出し止め弁を全閉にして始動する。 H19保/01
【×】 "全開"です。引っ掛からないように。 多気筒圧縮機の始動時に一番最初に確認する重要項目です。テキスト<9次:P200右下(a)>
・多気筒圧縮機の始動時には、吐出し弁の全開を確認してから、圧縮機を始動する。始動後直ちに、吸込み止め弁を全開まですばやく開くようにして、低圧側圧力が速く低下するようにする。 H23保/01
【×】 急激な操作は、何事においてもダメですよね。何となく分かる問題。テキスト<9次:P201左上(a)>
・冷媒を過充てんして運転すると、膨脹弁手前のサイトグラスに気泡が発生し、高圧部圧力が高くなる。そのため、保安の点からも冷媒の過充てんは行ってはならない。 R04保/01
【×】 テキストには冷媒の充填不足や過充填の記述は多いが、「サイトグラスの気泡」を記してあるのは<9次:P201左(c)>である。(スクリュー圧縮機にも「サイトグラスの気泡」が記されている。)正しい文章は、
冷媒充填量が不足して運転すると、膨脹弁手前のサイトグラスに気泡が発生し、過充填すると高圧部圧力が高くなる。そのため、保安の点からも冷媒の過充てんは行ってはならない。
こんにちの冷凍機は、スイッチポンでこの始動時の動作などを自動で制御するが、口を開けて「ボ~」っと、見ていてはいけない。
試験で学び知識あるあなたは冷凍機が、今、何をしているか分かるようになる。計器、音、振動など五感を集中させてほしい。それは、季節、外気温、湿度、気圧(天気)などの違いで微妙に変わってくることに気づくだろう。そして幾人もの技術者が作り上げた冷凍機を見守ってほしい。冷凍サイクルの一連の動作を正常にこなしている冷凍機に愛情を注いでほしい。それが真の設備監視技術者であろう。
お金を使い、努力して、苦労して試験勉強をすることをその一歩としてほしい。あなたは、必ず合格できる。
・スクリュー圧縮機の吐出しガス温度は、オイルインジェクションを行っているので、一般に多気筒圧縮機よりも低い。 H19保/01
【◯】 「上級冷凍受験テキスト」の<8次:P37~>(学識編)と<8次:P194 (スクリュー圧縮機の始動時 )>(保安編)を読むと…。
この問題は、6次改訂版(2007年(H19)発行)をもとに出題されている。
------------------- 7次改訂版について -----------------------
7次改訂版のP154では、この問題の多気筒圧縮機との比較は削除されており、「オイルインジェクション」の語句もカットされている。よって、これのコピペ問題は出題されないと思われる。(2012年4月10日記す)
------------------- 8次改訂版について -----------------------
8次改訂版P194(ページが大幅に変更されている)は、文章は変わっていない。(2016(H28)/11/14記ス)
------------------- 9次改訂版について -----------------------
9次改訂版では、P201に記されている。項目的には変化ないが、文章が全体的に見直されている。(2023(R05)/04/07記ス)
・スクリュー圧縮機の電動機電流値が通常より低く、冷媒駅配管のサイトグラスに気泡が発生していたら、冷媒不足である。 by echo
【◯】 テキスト<9次:P201右(C)>には、多気筒圧縮機と同様にスクリュー圧縮機にも「サイトグラスの気泡」が記されている。
20/09/08 23/04/07
【2020(R02)/01/02 新設】(← 履歴をここに作った日)