蒸発器の霜(保安編)

 ふと心寒くなる霜、霜、霜。たかが霜されど霜。と、いったところでしょうか。

 『上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<8次:P103 (8.2.9 着霜及びその影響)>を、読みましょう。

 除霜法は出題数が多い。一度テキストを熟読しましょう。『上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<8次:P103~ (8.2.10 除霜方法)>です。


霜の影響

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・フィンコイル蒸発器に霜が厚く付着すると、熱通過率が低下して交換熱量が減少するが、蒸発圧力の異常低下、圧縮機への液戻りなどの冷凍サイクルの異常な運転に発展することはない。 H19ga/06 答え

【×】 そんなことはないって普通思うよね。
 霜は大事な事項だからポツポツと出題される。テキスト<8次:P103 (8.2.9 着霜及びその影響)>を読んで、霜の影響や霜取りの方法を覚えよう。

 テキスト保安編では<8次:P212((2) 霜付きの影響)>でし。

・乾式空気冷却器の外表面に厚く付着した霜は、風の通路の邪魔になるとともに、空気から冷却管に流れる熱の移動も邪魔をする。そのため風量が減少し、蒸発圧力は上昇する。 H21ga/06  R01ga/06(冒頭  フィンコイル乾式蒸発器 、他は同じ。)答え

【×】 熱交換が悪くなるので、蒸発圧力は低下するのです。
テキスト<8次:P103右上>あたり、<8次:P212((2) 霜付きの影響)>も読むとなお良い。

・空気冷却用蒸発器の冷却管に着霜すると、空気から冷却管へ流れる熱の移動を阻害する。 H16ga/06 答え

【◯】 霜の熱通過率は小さい。

・蒸発器に霜が厚く付着すると、圧縮機への冷媒液の戻りを生じることがある。(空気冷却用の蒸発器) H14ga/06 答え

【◯】 霜が厚く付着すると、空気側の熱伝導抵抗が大きくなる→熱通過率低下→熱交換量の低下→冷媒の蒸発量が少なくなる(蒸発圧力の低下・冷却能力低下)→液滴が多くなる→液戻り。(という具合にイメージをふくらませて行きましょう。)
テキスト<8次:P103 (8.2.9 着霜及びその影響)>を読んで。


除霜

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除霜全般

・フインコイル蒸発器の主な除霜方法には、ホットガスデフロスト方式のほか、電気ヒー夕方式、散水方式、ブライン散布方式、オフサイクル方式がある。 H28ga/06 答え

【◯】 ま、テキスト読んでおくしかないですね。テキスト<8次:P103~ (8.2.10 除霜方法)


オフサイクル方式

 庫内温度5℃程度の冷蔵庫の庫内空気を熱源として霜を溶かすので、冷凍サイクルをオフ(冷凍機を停止)し、送風機を運転して除霜する。テキスト<8次:P103~ (8.2.10 除霜方法)

・庫内温度を-20℃程度の低い温度に保つ冷凍庫用の空気冷却器の除霜方法として、オフサイクル方式は送風機を運転して除霜を行うが、電気ヒー夕方式およびホットガスデフロスト方式は送風機を止めて除霜する。 H30ga/06 答え

【×】 祝!初  オフサイクル 問題。正しい文章にしておきましょう。

   庫内温度を5℃程度の冷凍庫用の空気冷却器の除霜方法として、オフサイクル方式は庫内空気を熱源とするため送風機を運転して除霜を行うが、電気ヒー夕方式およびホットガスデフロスト方式は送風機を止めて除霜する。


電気ヒーター方式

 オフサイクル方式のように庫内温度で霜を融かせない場合(庫内温度が低い冷蔵庫)、電気ヒーターで溶かす。庫内温度が上昇しないように、送風機は停止する。 テキスト<8次:P103~ (8.2.10 除霜方法)

・フインコイル蒸発器における電気ヒータ方式による除霜では、冷却管の配列の一部に組み込んだチューブ状の電気ヒータに、送風機を運転しながら通電することによって、霜を融かす。 H26ga/06 答え

【×】 送風機を運転していると、電気ヒータの熱によって庫内が暖められてしまう。
 「オフサイクル方式」(送風機は運転)と「電気ヒータ方式」(送風機は停止)を一読し混同しないように把握しましょう。テキスト<8次:P103右>


ホットガスデフロスト方式

 冷却器が2台以上ある場合、除霜する冷却器を凝縮器として温めて霜を溶かす。圧縮機吐出しガスの顕熱と凝縮潜熱で融かす。庫内温度が上昇しないように、送風機は停止する。自動除霜運転ができる。テキスト<8次:P103右下~ (8.2.10 除霜方法)

・ホットガスデフロスト方式は、除霜しようとする蒸発器の霜を圧縮機吐出しガスの顕熱と凝縮の潜熱で融かすので、除霜中の蒸発器への送風は停止しない方がよい。(空気冷却用の蒸発器) H14ga/06 答え

【×】 電気ヒータ方式も同様であるが、送風を停止しないと冷却庫内の温度が上がってしまう。

・ホットガスデフロスト方式は、蒸発器の霜を圧縮機吐出しガスの顕熱と凝縮の潜熱で融かすので、除霜中の蒸発器への送風は停止しないほうがよい。 H18ga/06 答え

【×】 「除霜中は送風機は停止」と覚えておこう。
 ヒーター方式もホットガスデフロスト方式、ともに停止。テキスト<8次:P103右下>
 ちなみに、
  顕熱:物体の状態変化なしに温度のみを変化させる熱。
  潜熱:物体の状態が変化する場合に必要な熱量。

・乾式空気冷却器の除霜方法として、オフサイクル方式および電気ヒータ方式は送風機を運転して除霜を行うが、ホットガスでフロスト方式は送風機を止めて除霜する。 H21ga/03 答え

【×】 ぅ~む、もてあそばれる?受験者。頑張ろう!
 ホットガスと電気ヒーターは、送風機停止。オフサイクルは、送風機運転。テキスト<8次:P103右下>

・蒸発器が2台以上ある場合のホットガスデフロストは、除霜しようとする蒸発器に圧縮機の吐出しガスを送り込んで除霜する。 H20ga/06 答え

【◯】 一度でもテキストを読んでいれば、なんとなくわかる問題。テキスト<8次:P103右下~P104(図8.19)>に図とともに詳しく書いてある。

・蒸発器が2台以上ある場合には、除霜しようとする蒸発器を凝縮器の一部とし、圧縮機の吐出しガスをその蒸発器に送り込み、その顕熱と凝縮の潜熱で霧を融かすことができる。この方式をホットガスデフロスト方式という。 H27ga/06

・蒸発器が台以上ある場合には、圧縮機の吐出しガスを除霜しようとする蒸発器に送り込み、その顕熱と凝縮の潜熱で霜を融かすことができる。このような方式をホットガスデフロスト方式という R01ga/o6 答え

【両方 ◯】 ぅむ。ほとんどテキストをコピペですね。(令和元年度は少し言い回しが違うだけ。)テキスト<8次:P103右下>

・空気熱源ヒートポンプ暖房装置でのホットガスデフロスト方式の除霜は、一般的に室内機の送風機を停止した上で、冷房運転に切り換えることによって行う。 H29ga/06 答え

【◯】   冷房運転に切り替えることによって もテキストに記されています。テキスト<8次:P103~P104 ((3) ホットガスデフロスト方式)>を読んでおくしかない。


散水方式

 冷媒の供給を止め、蒸発器内の冷媒を蒸発させて、送風機を停止し、冷却器上部から10~15℃の温水を散布する。 テキスト<8次:P104左>

 【参考(注)】 散布温水温度は、6次改訂版(H19年11月)では  10~25℃の温水 であったが、7次改訂版(H23年12月改訂)より  10~15℃の温水 に変わった。問題の出題年度に留意されたい。 理由は不明。(8次改訂版(H27年11月)も同様なので誤植ではないだろう。近年、同様の問題は出題されていない…。2019(R1)/06/23記ス

・散水方式による除霜は、蒸発器に多量の冷媒液が残留していると、散水中に急激な圧力上昇を生じる。(空気冷却用の蒸発器) H14ga/06 答え

【◯】 10~25℃の水(お湯)を散水する。温度上昇によって冷媒液の圧力が急激に上がり液封のおそれもある。蒸発器内の冷媒を空にしてから除霜を行う。テキスト<8次:P104左>

・散水方式による除霜方法は、送風機を運転しながら蒸発器上部から散水する方式であるこのため、蒸発器内に冷媒液が多量に残っていると散水中に冷却管内の冷媒が蒸発し、急激な圧力上昇を生じやすい。 H24ga/06 答え

【×】 送風機を止めないので×。冷媒液が残らないようにしてから実施すべし。テキスト<8次:P104左>

・散水方式による除霜法では、送風機を運転しながら冷却器上部から10~25℃の水を散布する。 H13ga/06 答え

【×】 送風機を停止して
 これ、引っかけの典型的問題なり。テキスト<8次:P104左>だよ。

・散水方式による除霜方法は、蒸発器の送風機を運転しながら蒸発器コイルの上から10~25℃の温水を散布する。 H17ga/06 答え

【×】 ほら、4年後の忘れた頃?にまた、出題。
 「器内の冷媒液は蒸発させてから」「送風機は停止」「温度は10~25℃の温水(水)」は、覚えておこう。テキスト<8次:P104左>だよ。

・散水方式による除霜では、送風機を運転しながら、蒸発器上部から10~25℃の温水を散布する。 H18ga/06 答え

【×】 ぉ、2年続けて出題。サービス?
 過去問ガンガンやっている人は、かるくゲットできる問題。テキスト<8次:P104左>だよ。

・散水方式による除霜方法は、蒸発器の送風機を運転しながら、蒸発器コイルの上から10~25℃の温水を散布する。蒸発器内に冷媒液が多量に残っていると散水中に冷却管内の冷媒が蒸発し、急激な圧力上昇を生じるので注意を要する。 H23ga/06 答え

【×】 H23年度、長いw。もう分かるよね。送風機は停止だね。テキスト<8次:P104左>だよ。


ブライン散水方式

 不凍液を散布する。テキスト<8次:P104左>

・ブライン散布方式による除霜は、不凍液としてのブラインの濃度が低下するので、除霜を行って回収された不凍液の濃度を維持するための処理を必要とする。(空気冷却用の蒸発器) H14ga/06 答え

【◯】 霜となる水分は、常時冷却に流れる不凍液(ブライン)に吸収され、霜が発生しなくなるが水分が多くなって不凍液の濃度が低下していく。
 なので、回収された不凍液を加熱して水分を蒸発させ濃度を保つ必要がある。テキスト<8次:P104左>

・ブライン散布方式による除霜は空気中の水分を冷却器表面で不凍液に吸収し、水分は不凍液とともに回収されるが不凍液の濃度が低下しているので、回収した不凍液の水分を除去して不凍液の濃度を維持しなければならない。 H25ga/06 答え

【◯】 ぅむ。H14ga/06と同等の問題。


おまけ

 平成13年度「保安」で出題されている問題である。出題年度が昔過ぎるためかもしれない。

・満液式空気冷却器の散水デフロストは、コイル内の冷媒を回収するための補助受液器を設置し、ホットガスを送って、コイル内の液を空にした後に行う。 H13ho/03 答え

【◯】冷媒を回収しておかないと、10~25℃の水(温水)を散布して霜と溶かすときに、冷却管内の冷媒が蒸発し、急激な圧力上昇や液封も起こる場合がある。また、圧縮機再始動時に液戻り(液圧縮)の原因ともなる。「上級冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会」<8次:P104左>を読んで4種類の除霜法を覚えよう。

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修正・訂正箇所履歴

【2016/07/11 新設】(← 履歴をここに作った日

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【参考文献・リンク】

  • SIによる初級受検テキスト:日本冷凍空調学会
  • 上級受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

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