熱通過・熱通過率

平板壁で隔てられた流体間の熱交換のexcel概略図

 『上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<8次:P76右 (6.2 平板壁で隔てられた流体間の熱交換と熱抵抗)>に、「熱通過」が現れる。
このように,固体壁を介して一方の流体から他方の流体への伝熱を熱通過という.

 計算式がたくさん記されているが、計算式は覚えなくともよい。(昔は2冷で、熱計算問題があったが最近は出題されていない)でも、計算式の意味を把握しておくべし。(2013(H25)/12/20記す)

 流体1→(熱伝達)→外壁面||→(熱伝導)→||内壁面→(熱伝達)→流体2
 【】内をひっくるめて、熱通過という。

熱通過

・固体壁で隔てられた一方の流体から他方の流体への伝熱を熱通過という。
 H14ga/04 答え

【◯】
【流体→(熱伝達)→外壁面→(熱伝導)→内壁面→(熱伝達)→流体】
 【 】内をひっくるめて、熱通過という。テキスト<8次:P76右中辺りに「<略>を熱通過という。」

・固体壁を介して一方の流体から他方の流体への伝熱を熱通過という。 H20ga/04
 答え

【◯】 はい!

・冷凍装置の水冷凝縮機内での熱交換を考えると、熱は冷媒から冷却水へ伝えられる。このように固体壁を介して一方の流体から他方の流体への伝熱を熱通過という。 H21ga/04 答え

【◯】 そうね、そのとおり。テキスト<8次:P76右中>

・水冷凝縮器内での熱交換を考える場合、熱は冷媒蒸気から冷却水へと伝えられるが、冷媒蒸気から冷却管表面へは凝縮熱伝達、冷却管材内では熱伝導、冷却管表面から冷却水へは対流熱伝達によって熱が伝えられる。 H23ga/04 答え

【◯】 ぅむ。この問題はココに置いておく。
 「凝縮熱伝達」「熱伝導」「対流熱伝達」熱移動オンパレード問題ですね…。テキストを読んでイメージ的に把握すれば最強。
 テキスト<8次:P76右 (6.2 平板壁で隔てられた流体間の熱交換と熱抵抗)>の冒頭部分にズバリですね。熟読。

・固体壁を介して一方の流体から他方の流体へ熱が伝わる熱通過量は、流体間の温度差、伝熱面積および両壁面における熱伝達率の積で求められる。 H24ga/04 R01ga/04 答え

【×】 熱伝達率ではなく、熱通過率です!ぅ~ん、難しいような簡単のような問題。
 テキスト<8次:P77 右上>(6.15)式を見てください。
 熱通過量とは、テキストの伝熱量Φのことでしょう。
  Φ = K A (tf1 - tf2 )  と、あります。
 Kは、熱通過率のことです。(Kは、熱伝達率を使って求めます。(6.16)式)

 【十数年前(2013(H25)/10/07記す)の2種冷凍「学識」では、】 ← 続きはクリック

このような式を使って実際に計算する問題がありました。近年では、そんな熱の計算問題は出題されません。でも、こうして式の意味を問われます。24年度は、手強いですね。ぃ~え、これからズッとかもしれません...。ご健闘をお祈りします。
令和元年に、この問題がコピペで(でしょうね)出題されました。(2019(R1)/12/23記ス)

・空冷凝縮器の熱交換では、熱は冷媒蒸気から空気へと伝えられる。その熱交換の過程は、冷媒蒸気から冷却管内表面へは対流熱伝達によって、冷却管材内では熱伝導によって、冷却管外表面から空気へは凝縮熱伝達によってそれぞれ熱が伝えられる。 H26ga/04 答え

【×】 ぅむ。H23年度(H23ga/04)の改良版でツね。
 水冷から空冷に変わりました。でも、テキスト<8次:P76右 (6.2 平板壁で隔てられた流体間の熱交換と熱抵抗)>の冒頭部分を理解していれば大丈夫。

 問題文を正しい文にしてみましょう。
-------------------------------------------
 空冷凝縮器の熱交換では、熱は冷媒蒸気から空気へと伝えられる。その熱交換の過程は、冷媒蒸気から冷却管内表面へは凝縮熱伝達によって、冷却管材内では熱伝導によって、冷却管外表面から空気へは対流熱伝達によってそれぞれ熱が伝えられる。
-------------------------------------------
頭のなかでイメージできれば最高MAXでしょう。

・平板壁で隔てられた流体間の熱交換を考えた場合、高温流体から低温流体へ単位時間当たりに通過する伝熱量は、高温流体側の熱伝達による伝熱量と、平板壁内の熱伝導による伝熱量と、低温流体側の熱伝達による伝熱量とそれぞれ等しい。 H26ga/04 答え

【◯】 テキスト的には上記の問題の続き、P76右の「このように、固体壁を介して一方の流体から<略>を参照のこと。

さて、
平板壁で隔てられた流体間の熱交換の概略図
問題文に図の記号を使って計算式を挿入してみると、

「平板壁で隔てられた流体間の熱交換を考えた場合、高温流体から低温流体へ単位時間当たりに通過する伝熱量は、高温流体側の熱伝達による伝熱量Φ=α1・A・t1と、 平板壁内の熱伝導による伝熱量Φ=λ(A・tλ/δ)と、低温流体側の熱伝達による伝熱量Φ=α2・A・t2とそれぞれ等しい。」

つまり、
Φ=α1・A・t1=λ(A・tλ/δ) =α2・A・t2
ということなのです。

・流動している流体と固体壁面との間に温度差があると熱移動を生じ、その伝熱量は「伝熱面積」と「伝熱壁面温度と周囲流体温度との温度差」に正比例する。このときの比例定数α[kW/(m^2・K]を熱伝達率と呼び、熱の伝わりやすさを表す。 H27ga/04 答え

【◯】 テキスト<8次:P77>の、(6.8)式のことである。問題文に図の記号を使って計算式を挿入してみると、

平板壁で隔てられた流体間の熱交換の概略図

「流動している流体と固体壁面との間に温度差があると熱移動を生じ、その伝熱量(Φ)は「伝熱面積」(A)と 「伝熱壁面温度と周囲流体温度との温度差」(t1)に正比例(Φ=α1・A・t1)する。このときの比例定数α(α1)[kW/(m^2・K]を熱伝達率と呼び、熱の伝わりやすさを表す。」

 ということです。

熱通過率

・熱通過率Kの単位はW/(m^2・K)で表すことができる。 H16ga/04 答え

【◯】 W/(m^2・K) と、kW/(m^2・K)どちらも正解。これ、頭に入れておいた方がよいと思う。テキスト<8次:P77右上>

・熱通過率Kの単位は[kW/(m・K)]である。 H21ga/04 答え

【×】「伝達、伝導、通過、汚れ」頭でイメージできるようにする。
-----------------------------
 ジ~~~っと単位の記号を見てイメージする、なんとなく覚えられると思います。
 熱伝導率[kW/(m・K)]
 熱伝達率[kW/(m^2・K)]
 熱通過率[kW/(m^2・K)]
 汚れ係数[m^2・K/kW]

・個体壁の両側にある流体間の伝熱量は、伝熱面積と温度差に正比例し、熱通過率に反比例する。 H14ga/04 答え

【×】 Φ=K・A・Δt なので、熱通過率・伝熱面積・温度差みな正比例する。ニュートンの冷却則も参考にするといいかな<8次:P75右中辺り>


水冷凝縮器の伝熱

 問4では水冷凝縮器の伝熱として、汚れ係数、熱通過率(テキスト<8次:P76右 (6.2 平板壁で隔てられた流体間の熱交換と熱抵抗)>の後半(P78右~))が問われる。

 水冷凝縮器の熱通過率としては<8次:P87~>を参考にしてもよい。

・熱交換器の伝熱管の熱通過率は、一般にフィンの付いていない側の伝熱面積を基準として表す。 H13ga/04 答え

【×】 付いている側が基準です。テキスト<8次:P79左の真ん中辺り>
 テキスト<8次:P87右下6行~>水冷も空冷も記されている。

・水冷凝縮器の伝熱管の熱通過率は、一般にフィンの付いている側の伝熱面積を基準として表す。 H17ga/04 答え

【◯】 H13年とこの問題の違いは、「熱交換器の伝熱管」「水冷凝縮器の伝熱管」←ローフィンチューブのことですね。テキスト<8次:P79左の真ん中辺り>

・水冷凝縮器における冷却管の熱通過率の値は、熱伝達率と汚れ係数の値の影響が大きく、管材の熱伝導率の値の影響は小さい。 H14ga/04 答え

【◯】 水垢には注意。テキスト<8次:P78右>(<P88左上辺り>)

・水冷凝縮器の伝熱管における熱通過抵抗には、内外伝熱面における熱伝達抵抗、伝熱管壁と水あかによる熱伝導抵抗がある。 H18ga/04 答え

【◯】 基本を試される問題。テキスト<8次:P78右>ですね。

 熱の移動は、矢印で表す。
 【流体→(熱伝達)→外壁面→(熱伝導)→内壁面→(熱伝達)→流体】
 【】内をひっくるめて、熱通過という。
 熱伝達、熱伝導、熱通過抵抗、熱通過率・・・・等々、テキストをよく読んでおこう。

・フィン付き伝熱管の熱通過率は、伝熱面積基準としてフィン側にとる場合とフィンの付いていない壁面側にとる場合とがある。水冷凝縮器に用いる冷却管のローフィンチューブでは、一般に外表面にフィンがあるので伝熱管内面側を熱通過率の基準面積として使用する。 H19ga/04 答え

【×】 よく読まないと、引っ掛かる? 伝熱管面側、外、外だよ。テキスト<8次:P79左上> <8次:P87右下>の3行もズバリ的かな。

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修正・訂正箇所履歴

【2016/07/18 新設】(← 履歴をここに作った日

  • テキスト8次改訂版へ対応済み。解説見直し。(2016(H28)/12/31)
  • 全面的に、図や文章を見直し。(2019(R1)/09/20)
  • 「熱通過率」ページを破棄し、ここに移動した。(2019(R1)/12/22)
  • 「水冷凝縮器の伝熱」を追加し分類した。(2019(R1)/12/23)

【参考文献・リンク】

  • SIによる初級受検テキスト:日本冷凍空調学会
  • 上級受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

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