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アンモニア冷媒の特徴(P53~P54)

  • アンモニア冷媒の特徴はテキストに沿って、「比重」「金属」「水分」「冷凍機油」「漏洩検知」に分類しました。
  • アンモニア冷媒関係の試験過去問題はけっこう多いです。8次改訂版に合うようなものを精選しました。

比重P53

 試験での出題が多いので、過去問だけ置いておきましょう。テキストは<8次:P53>

・アンモニア液は潤滑油(冷凍機油)よりも重く、漏えいしたガスは空気よりも軽い。 H19/04 答え

【×】 アンモニア液は潤滑油(冷凍機油)よりも軽い。この先、フルオロカーボンの特徴と比較される。健闘を祈る。 テキストは<8次:P53 (4.4.5 アンモニア冷媒の特徴)>の見出しの下行(太字)にズバリ的。

・アンモニア冷媒の飽和液は潤滑油よりも重く、装置から漏れたアンモニアガスは空気よりも重い。 H23/04 答え

【×】  アンモニア冷媒の飽和液 (←アンモニア液のこと)に惑わされないように。
 ・アンモニア冷媒の飽和液は潤滑油よりも軽い
 ・アンモニアガスは空気よりも軽い。(天井に溜まる)

・アンモニアガスは空気より軽く、空気中に漏えいした場合には、天井の方に滞留する。 H26/04 R01/04  R05/04「天井付近に滞留する傾向がある。他同じ。」 答え

【◯】 素直な良い問題だね。 テキスト<8次:P53 下の方>

・同じ体積で比べると、アンモニア冷媒液は冷凍機油よりも重いが、漏えいしたアンモニア冷媒ガスは空気よりも軽い。 H30/04 答え

【×】 バツです。正しい文章にしてみましょう。

  同じ体積で比べると、アンモニア冷媒液は冷凍機油よりも軽いが、漏えいしたアンモニア冷媒ガスは空気よりも軽い。


金属P53、54

 「フルオロカーボン冷媒の特徴」と合わせて問われることがあるから、フルオロとアンモニア両方を十分把握しておきましょう。

・銅および銅合金に対してアンモニアは腐食性があるが、フルオロカーボンは腐食性がない。 H11/04 答え

【◯】 アンモニアに関してはテキスト<8次:P53 下三行>。フルオロだけでは金属を腐食させない<8次:P52 冒頭三行>が、水分の混入に注意。

・冷凍機油はアンモニア液よりも軽く、アンモニアガスは室内空気よりも軽い。また、アンモニアは銅および銅合金に対して腐食性があるが、鋼に対しては腐食性がないので、アンモニア冷凍装置には鋼管や鋼板が使用される。 H27/04 答え

【×】 「冷凍機油はアンモニア液よりも重く、」が正解。後の文言は、みな正解。テキストは、<8次:P53>です。

・アンモニア冷媒は銅および銅合金に対して腐食性がなく、銅管や黄銅製の部品の使用が可能である。 H29/04 答え

【×】 楽勝ですね!
  アンモニア冷媒は銅および銅合金に対して腐食性があるので、銅管や黄銅製の部品が使えない テキスト<8次:P53 下3行~P54にかけて>


 参考:チョッとフルオロカーボンの腐食の問題を1問置いておきます。

・フルオロカーボン冷媒を用いた冷凍装置には、銅および銅合金が使用できる。 H19/04 答え

【◯】 はい、その通り。 テキスト<8次:P52>冒頭に、ズバリ的。


水分P54

 水分はフルオロカーボン冷媒と混同しないようにしましょう。

・アンモニア液と水とは、ほとんど溶け合わない。 H19/04 答え

【×】 水とアンモニアはよく溶け合うのです!(勉強してないと、うっかり間違うかも。)テキスト<8次:P54 3行目>

・アンモニア液は、水と容易に溶け合ってアンモニア水となるので、冷凍装置内に侵入した水分が微量であれば、とくに差し支えない。 H18/04 答え

【◯】 その通り!!この問題は凄く美味しい…、はずだ。
 冷媒と水に関してはいろいろ出題されるけど、絶対ゲットすること!テキスト<8次:P54 3行目から>

・アンモニア冷凍装置内に、微量の水分が混入しても運転に大きな障害を生じないが、水分が多量に混入すると、装置の性能が低下し、潤滑油が劣化する。 H23/04 答え

【◯】 ぉう! <8次:P54>。(冷凍機油の変質・劣化)

・アンモニア冷媒は水と容易に溶け合ってアンモニア水になるので、冷凍装置内に多量の水分が存在しても性能に与える影響はない。 H25/04 答え

【×】 多量か微量かの水分が、ポイントだね。(H18年度と比較せりし)  水分が微量であれば、とくに差し支えない。


冷凍機油P54

・アンモニア冷媒には鉱油が冷凍機油として使われているが、鉱油とアンモニア液は互いに溶け合わずに分離する。 by echo 答え

【◯】 アンモニア液と鉱油の一番の特徴です。テキスト<8次:P54 7行目~>

・ アンモニア液は鉱油(鉱物油)に溶けにくいので、油が液溜め器の液面近くに溜まりやすい。 H13/04 答え

【×】 「アンモニアは上へ、油は下へ」と覚えれば良いでしょう。

・アンモニア液は、鉱油にほとんど溶解しない。また、アンモニア液のほうが鉱油よりも比重が小さいので油溜め器、液溜め器などでは油が底に溜まるので、油抜きは容器底部から行う。 H22/04 答え

【◯】 ま、なんとなく【◯】にするよね。 テキスト<8次:P54>。

・アンモニア液は鉱油にほとんど溶解せず、鉱油のほうがアンモニア液より比重が小さく、油タンクや液だめでは、油はアンモニア液の上に浮いて層を作る。 H28/04 答え

【×】 語句を入れ替えて(下線)、正しい文を記しましょう。
  アンモニア液は鉱油にほとんど溶解せず、アンモニア液のほうが鉱油より比重が小さく、油タンクや液だめでは、アンモニア液は油の上に浮いて層を作る。

 参考)8次改訂版では、  上に浮いて層を作る。 という表現は削除され、単に  鉱油は底部に溜まる という表現にとどまっている。ま、どんな表現であれ勉強していれば大丈夫でしょう。


漏洩検知P54

 ぁれ、問題が1問しか。(2種冷凍では、結構多いんだけどな)2014(H26)/06/26記ス

・アンモニアの漏えいの検出をするために硫黄を燃やし、二酸化炭素(炭酸ガス)とアンモニアが反応して白煙を生じることを利用して検知する。フルオロカーボン冷媒は、電気式検知器や炎色反応を利用したハライドトーチ式検知器を利用する。 H21/04 答え

【×】 二酸化炭素(炭酸ガス)ではなく、亜硫酸ガス。テキストを一回でも読んでおけば良いかも。

【8次改訂版について】
 アンモニア漏洩検知で  硫黄を燃やし<略> の方法は時代遅れになったのか7次改訂版より姿を消し、臭気と電気式検知器と記されている。なお、「フルオロカーボン冷媒の特徴」ページには、炎色反応を利用した「ハライドトーチ式ガス検知器」は、いまだに記されている。(2020(R02)/05/16記ス)


全般P52、P53、54

 全般知識が必要である複合的に問われる問題をここに分類ス。

・一般に、冷凍機油はアンモニア液よりも軽く、アンモニアガスは室内空気よりも軽い。また、アンモニアは、銅および銅合金に対して腐食性があるが、鋼に対しては腐食性がないので、アンモニア冷凍装置には鋼管や鋼板が使用される。 R04/04 答え

【×】 少々引っ掛けっぽいかな。正しい文章にしてみましょう。

一般に、アンモニア液冷凍機油よりも軽く、アンモニアガスは室内空気よりも軽い。また、アンモニアは、銅および銅合金に対して腐食性があるが、鋼に対しては腐食性がないので、アンモニア冷凍装置には鋼管や鋼板が使用される。

・一般に、アンモニア冷媒液は冷凍機油より比重が小さく、フルオロカーボン冷媒液は冷凍機油よりも比重が大きい。 R06/04 答え

【◯】 ぅむ。テキスト<8次:P52 P53>の文章を参考にすると下記のような文章にも変えられる。今後の参考にでも。

「一般に、アンモニア冷媒液は冷凍機油より軽く(比重が小さく)、フルオロカーボン冷媒液は冷凍機油よりも重い(比重が大きい)。」

 21/12/22 23/11/25 24/11/19

 『初級 冷凍受験テキスト』8次改訂版へ適応。(21(R03)/12/22)

修正・訂正箇所履歴

【2021(R03)/12/22 新設】

  • 「全般」を追加した。(2023(R04)/02/23)

【参考文献】

  • 初級 受検テキスト(SIによる初級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 上級 受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

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