テキスト<8次:P45>では、半ページほどで「飽和表」について、p-h線図に関しては2行と、簡単な概略が記されている。ここは8次改訂版から新規に記述されている。よって、試験の過去問がない。(令和4年度に出題されました。)by echoの予想問題を掲載する。
飽和表の温度(または圧力)を基準として、飽和圧力、飽和温度、比体積、比エンタルピー、比エントロピーなどを読み取ることができます。
例えば、冷媒温度が-10℃のとき、圧力0.29Mpa、飽和液の比エンタルピー154.0 kJ/kg、飽和蒸気の比エンタルピー1450.7 kJ/Kg と、読み取れます。
・冷媒の熱力学性質は、飽和表から読み取ることができる。 by echo
【◯】 冷媒の熱力学性質は、一般に蒸気表から得られる。蒸気表には過熱蒸気・圧縮液表と飽和表がある。飽和表には、温度基準と圧力基準の2種類がある。テキスト<8次:P45 5~8行目>参照。
・飽和表の温度(または圧力)を基準として、飽和圧力、飽和温度、比体積、体積効率、比エンタルピー、比エントロピーなどを読み取ることができる。 by echo
【◯】 体積効率は読み取れません。テキスト<8次:P45 8~10行目>参照。
・飽和表の飽和蒸気の比エンタルビーと飽和液の比エンタルピーの差から、その温度(または圧力)における蒸発熱がわかる。 by echo
【◯】 テキスト<8次:P45 11~12行目>参照。
アンモニアの熱力学性質表(設問の「飽和表」ではないが、分かりやすいのでこれを使用する。)
(蒸気の比エンタルビー 1450.7)-(液体の比エンタルピー 154.00)=(蒸発熱(潜熱)1296.7) 、ということです。
・冷媒の熱力学性質を表にした飽和表から、飽和液および飽和蒸気の比体積、比エンタルピー、比エントロピーなどを読み取ることができ、飽和蒸気の比エントロピーと飽和液の比エントロピーの差が蒸発潜熱となる。 R04/04
【×】 テキスト<8次:P45 11行目> 正しい文章は、
冷媒の熱力学性質を表にした飽和表から、飽和液および飽和蒸気の比体積、比エンタルピー、比エントロピーなどを読み取ることができ、飽和蒸気の比エンタルピーと飽和液の比エンタルピーの差が蒸発潜熱となる。
下記の表参照。
・飽和表では、0℃における飽和液を基準状態と定め、それぞれ基準値として比エンタルビー2.0000kJ/kg、比エントロビー1.0000kJ/(kg'K)としている。 by echo
【×】 比エンタルピーの基準値は200.00(にひゃく)kJ/kgです!テキスト<8次:P45 11~12行目>参照。
アンモニアの熱力学性質表(設問の「飽和表」ではないが、数値はすべて同じ。)
p-h線図は、当サイトの「p-h線図攻略」を参照してください。
・p-h線図は、冷凍サイクルを解析するのに最も適した熱力学線図として利用されている。 by echo
【◯】 p-h線図を理解することは、冷凍サイクルを理解することです!! テキスト<8次:P45 17行目>
21/12/17 23/02/23
『初級 冷凍受験テキスト』8次改訂版へ適応。(21(R03)/12/13)
【2021(R03)/12/16 新設】