圧力容器では、この「応力」がメインイベントかもしれない。圧力容器に発生する応力について、薔薇の棘のようにチクリチクリと出題される。
『初級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<8次:P143~P148 (11.4 圧力容器の強さ)>。3種冷凍試験は、式は覚えなくても良い。(今のところ…平成25年6月29日記す)内径が大きいとどうなるか、長さが大きいとどうなるか、厚みが大きいとどうなるか、とか考えれば良い。
「接線方向応力は長手方向の2倍」といったものが出題されます。式は覚えなくても、式の意味と互いの式の比較も理解しましょう。要領を得なくとも、過去問をこなしているうちに自然に脳裏に焼き付きます。ファイト!
式は無理に覚えなくても良い。式の意味を考えること。テキスト<8次:P144~P145>
・内圧の作用する円筒胴圧力容器の胴板に誘起される引張応力は、内圧と円筒胴内径に比例し、円筒胴板厚に反比例する。 H17/12
【◯】 この問題はココにも置いておく。 引張応力とは、冷凍機の円筒胴では接線方向と長手方向の応力で、両方とも同じで 内圧Pと円筒胴内径Diに比例し、円筒胴板厚tに反比例する。
テキスト<8次:P144~P145 (11.1)、(11.2)式>を理解しているか試される問題、式を見ながら読むと良く分かるでしょう。
・円筒胴圧力容器の胴板内部に発生する応力は、円筒胴の接線方向に作用する応力と、円筒胴の長手方向に作用する応力のみを考えればよく、圧力と内径に比例し、板厚に反比例する。 R02/12
【◯】 はぃ。令和になっても、胴板内部に発生する応力はブレません。
ちなみに、 円筒胴の長手方向に作用する応力のみを考えればよく
の「のみ」について、冷凍装置の円筒胴の厚みは直径に比べるとかなり薄いのでこの2つについてを考えれば良い。
と、テキスト<8次:P143~P144にかけて>に記されている。
接線方向単独の問題は、これしか見当たらない。(2013年(H25)7月2日記す)
・薄肉円筒胴圧力容器の接線方向の応力は、内圧、内径および板厚から求められ、円筒胴の長さには無関係である H15/12
【◯】 問題をじっくり読むこと、んで、接線方向の応力 σt=P・D1/2・t(式の意味)を、思い出すべし。テキストは<8次:P144 (11.4.2 接線方向に発生する応力)>です。
長手方向単独の問題は(も)、これしか見当たらない。(2013年(H25)7月2日記す)
・円筒胴圧力容器の胴板に発生する長手方向の引張応力は、円筒胴の長さが長くなるほど大きくなる。 H12/12
【×】 σ1=P・D/4・t 長さには関係ない、内径D(断面積)が大きくなるほど大きくなる。テキストは<8次:P145 (11.3式))
さ、接線方向と長手方向の応力比較だよ。これがメインイベントかもしれない。いってみようやってみよう。
上記の「接線方向の応力」と「長手方向の応力」を把握していれば大丈夫でしょう。
比較の前に、あなたの学習が試される問題をやってみましょう。
・円筒胴圧力容器の胴板に生じる引張応力は、接線方向の引張応力が最大である。 H18/12
【◯】 この問題はココ。テキスト<8次:P145 (11.3)式>の下の3行を読んでちょうだい。
つまり、テキスト<8次:P144~P145 (11.1)、(11.2)式>から、接線方向応力は長手方向応力の2倍だから、円筒胴圧力容器の胴板に生じる接線方向の応力(引張応力)が最大となる。と、いうことなんだね。
・内圧の作用する円筒胴圧力容器の胴板に誘起される引張応力は、内圧と円筒胴内径に比例し、円筒胴板厚に反比例する。 H17/12
【◯】 この問題はココ、よ~く考えると、イメージでわかる?
引張応力とは、冷凍機の円筒胴では接線方向と長手方向の応力で、両方とも同じように 内圧Pと円筒胴内径Diに比例し、円筒胴板厚tに反比例する。
テキスト<8次:P144~P145 (11.1)、(11.2)式>を理解しているか試される問題。
さて、オーソドックスな問題をやってみよう。
・圧力容器の円筒胴の長手方向の引張応力は、接線方向の引張応力の2倍である。 H14/12
【×】 日本語能力も必要かな?
【◯】円筒胴の長手方向の引張応力は、接線方向の引張応力の1/2倍である。
【◯】円筒胴の接線方向の引張応力は、長手方向の引張応力の2倍である。
1/2倍と2倍の文章の違いを掴んでおこう。
・内圧が作用する圧力容器の円筒胴の長手方向の引張応力は、接線方向の引張応力の2倍である。 H16/12
【×】 逆ですね。 円筒胴の接線方向の引張応力は、長手方向の引張応力の2倍である。
で良いでしょう。
・内圧の作用する圧力容器の円筒胴の接線方向の引張応力は、長手方向の引張応力の1/2倍である。 H19/12
【×】 2倍、1/2倍…、惑わされないようにしよう! 円筒胴の長手方向の引張応力は、接線方向の引張応力の1/2倍である。
で良いでしょう。
テキスト<8次:P144~P145 (11.1)、(11.2)式>だね。計算式は覚えなくてもよいが、式の意味が分かれば最高。図をノートに書いてみる、そしてイメージとして覚える、手も使って描いてみよう、そうイメージなのです。
・薄肉円筒胴圧力容器の板の内部に発生する応力は、円筒胴の接線方向に作用する応力が長手方向に作用する応力の1/2である。 H24/12
【×】 24年度は、平成19年度の改良版。(日本語読解力も試される?)
薄肉円筒胴圧力容器の板の内部に発生する応力は、円筒胴の長手方向に作用する応力が接線方向に作用する応力の1/2である。
日本語は難しい、と、ふと、思う問題です。
・円筒胴圧力容器にかかる応力は、接線方向にかかる応力と長手方向にかかる応力があるが、接線方向の応力のほうが長手方向の応力よりも大きい。 H20/12
【◯】 あの手この手で攻められますよ。接線方向、長手方向…、頭の中に浮かんだかな? 丸暗記ではなくて、イメージ、イメージです。(読書をたくさんすることも大切。)
・薄肉円筒胴に発生する応力は、長手方向にかかる応力と接線方向にかかる応力があるが、長手方向にかかる応力のほうが接線方向にかかる応力よりも大きい。 H26/12
【×】 ハイ!今度は×! 接線方向にかかる応力のほうが長手方向にかかる応力よりも大きい。
・円筒胴の圧力容器の胴板に生じる応力は、円筒胴の接線方向に作用する応力と長手方向に作用する応力を考えればよい。円筒胴の接線方向の引張応力は、長手方向の引張応力よりも大きい。 R01/12
【◯】 上手にまとめられた良い問題文ですね。
テキスト<8次:P145 11.4.4 必要な板厚>の前に太字で書かれている文章からの問題が出ました。(令和4年度)ここに引用しておきます。
,円筒胴の接線方向の引張応力は,長手方向の引張応力の2倍になる.これから,円筒胴の圧力容器の胴板に生ずる応力は,接線方向の応力が最大であり,この応力が許容応力を超えないようにする.必要な板厚を求める際は,接線方向の応力を考えればよい.
・円筒胴圧力容器に発生する応力としては、円筒胴の接線方向に作用する応力と、円筒胴の長手方向に作用する応力があるが、必要な板厚を求めるときには、接線方向の応力を考えればよい。 R04/12
【◯】 上記の引用した文を把握しておけば大丈夫。
「11.4.4 必要な板厚」の問題は、次ページです。
03/04/21 04/09/05 05/03/21 07/03/24 08/03/15 08/04/25 09/05/30 10/09/11 11/06/30 13/07/04 14/08/02 15/06/22 19/11/23 20/10/07 21/01/16 22/01/17 23/03/26
『初級 冷凍受験テキスト』8次改訂版への見直し、済。(22/01/16)
【2016/06/10 新設】