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溶栓

 溶栓は出題数が多い。破裂板との違いに注意すべし。

 『初級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<8次:P154~P155 (12.3 溶栓)>です。

【溶栓】

  • 温度を感知して圧力の異常上昇を防ぐ。
  • 溶解温度は、75度以下
  • 内容積500リットル未満のフルオロカーボン用シェル型凝縮器、受液器、蒸発器に使用。
  • 可燃性または毒性ガスを使用した冷凍装置には取り付けてはならない。
  • 高温の圧縮機吐出しガスで過熱される部分、冷却水で冷却される部分など正しく温度感知ができない箇所は取り付け不可。

【溶栓の口径】

  • 圧力容器に取り付けるべき安全弁の口径の1/2以上でなければならない。

目的とか動作とか

 溶栓は何のためにつけるのか、年度によっては破裂板と絡めてきますよ。特に、テキスト<8次:P154 (12.3 溶栓)>の冒頭13行をよく読みましょう

・液封により著しい圧力上昇のおそれのある部分に設ける圧力逃がし装置には、溶栓を用いてもよい。 H09/10 答え

【×】 溶栓は温度を感知して圧力の異常上昇を防ぐもので、圧力感知として液封防止には使えない。 テキスト<8次:P154 (12.3 溶栓)>の冒頭から10行ぐらいを噛みしめるように読んでおこう。(圧力を感知する圧力逃がし装置は「破裂板」ですね。)

・液封のおそれのある部分に取り付ける圧力逃がし装置として、溶栓を取り付けた。 H13/11 答え

【×】 溶栓は温度を感知して圧力の異常上昇を防ぐ圧力逃がし装置で、液封のような圧力に対しての圧力逃がし装置(破裂板ですね)としては使用不可である。

・液封事故の起こるおそれのある部分に、圧力逃し装置として溶栓を取り付けた。 H17/11

・液封事故の起こるおそれのある部分に、圧力逃がし装置として溶栓を取り付けた。 H19/11 答え

【×】 勉強して入ればとても美味しい問題が出る。絶対ゲットしよう!
 液封に関しては、テキスト<8次:P156 (12.6 液封防止のための安全装置)>。圧力逃がし装置に関しては、<8次:P150 (12.1 許容圧力以下に戻す安全装置)>を読もう。

 余談ですが、問題文の"逃し"と"逃がし"は原文のままです。(ま、"逃がし"が正解だと思いますが)じゃ、頑張って。

・溶栓は、温度の上昇を検知して冷媒を放出し、過大な圧力上昇を防ぎ、温度の低下とともに閉止して冷媒の放出を止める。 H22/11 答え

【×】 これは、高度な?引っ掛け問題。(そうでもないか)
 溶栓は、内部が大気圧と同じになるまで噴出し続ける。テキスト<8次:P155 6~7行>

・溶栓は温度を検知して圧力の異常な上昇を防ぐので、すべての冷凍装置に使用できる。 H21/11 答え

【×】 この問題はココにおく。すべてでは、ないでしょう。
 これは、サービス問題なのか?引っ掛けなのか?冷凍<略>試験独特のよく分からない問題。(テキスト<8次:P155>の太字  溶栓は可燃性または毒性ガスを冷媒とした冷凍装置に使用してはならない )で折り合いをつけましょう。

・溶栓は、取り付けられる容器内の圧力を直接検知して破裂し、内部の冷媒を放出することにより、圧力の異常な上昇を防ぐ。 R01/11 答え

【×】 ぅむ、これを間違えると致命的勉強不足です。
  圧力を直接検知する のは破裂板です!ね。溶栓は、温度により溶融する。テキスト<8次:P154 (12.3 溶栓)>の冒頭10行ぐらいをよく読み味わいましょう。


内容積とか溶融温度とか

 取付ける機器の内容積や溶融温度を絡めた問題です。

・溶栓は、温度によって作動する安全装置であり、内容積500L未満のアンモニア冷媒の圧力容器に取り付けることができる。 H18/11 答え

【×】 この問題は絶対ゲットすること。
 内容積と冷媒は、テキスト<8次:P154 (12.3 溶栓)>の冒頭太字を引用しておく、  内容積500リットル未満のフルオロカーボン冷媒用…<略> なので【×】です。
 それから、テキスト<8次:P155>の太字  溶栓は可燃性または毒性ガスを冷媒とした冷凍装置に使用してはならない からもアンモニア冷媒の使用不可が分かる。

・フルオロカーボン冷凍装置に使用される溶栓は、75℃以下の溶融温度となっている。 H11/11 答え

【◯】 その通り、テキスト<8次:P154 下から4行目>。  溶栓の溶融温度は原則として75℃以下である。75℃以下」を死んでも忘れないように!

・内容積500リットル未満のフルオロカーボン冷媒用受液器に使用する溶栓は、原則として125℃で溶融することとなっている。 H20/11 答え

【×】 125という数値はどこかで見たような聞いたような...?惑わされないように。 ま、溶栓は「500リットル未満」「75℃以下」と覚えているあなたにとっては楽勝のサービス問題でしたね。

・溶栓付きのフルオロカーボン冷媒用シェルアンドチューブ凝縮器において、溶栓が100℃の高温吐出しガスにさらされても、問題なく運転を継続できる。 H24/11 答え

【×】 そんなこたぁ~ない!と、楽勝に分かる問題。「75℃以下」を死ん<以下略>。


アンモニア冷凍装置での惑わし

 テキストを読んでおかないと、あなたは軽く惑わされるでしょう。

・溶栓は、可燃性ガスまたは毒性ガスを冷媒とした冷凍装置に使用できる。 H14/11 答え

【×】 それはないでしょ。溶栓が溶解すると、内部の冷媒が大気圧と同じになるまで噴出し続け危険な状態となる。テキスト<8次:P155 7行目~>

・溶栓はアンモニア冷媒を使用した冷凍装置でも使用できる。 H16/11 答え

【×】 アンモニアは「可燃性ガス又は毒性ガス」であるから、駄目。テキスト<8次:P155 7行目~>

・溶栓が作動すると内部の冷媒が大気圧になるまで放出するので、可燃性または毒性を有する冷媒を使用した冷凍装置には溶栓は使用しない。 H26/11

・溶栓が作動すると内部の冷媒が大気圧になるまで放出するので、可燃性または毒性ガスを冷媒とした冷凍装置には溶栓を使用してはならない。 H30/11 答え

【両方 ◯】 その通り! としか言いようがない。 テキスト<8次:P155 7行目~>にズバリだね。


取り付け位置とか

   溶栓は温度によって溶栓中央の金属が溶融するもの この一文がポイントかな。

・溶栓は、温度によって作動する安全装置であるので、圧縮機吐出しガス温度が正しく感知できる位置に取り付ける。 H12/11 答え

【×】 圧縮機吐出し部分は高い温度で加熱されるため、溶栓は使用できませぬ。テキスト<8次:P155 2行目~>

・溶栓はシェル形凝縮器の高温の圧縮機吐出しガスで加熱される部分に取り付け、この温度を感知して、圧力の異常な上昇を防ぐように作動する。 H23/11 答え

【×】 高温ガスで加熱する部分は取り付け不可。テキスト<8次:P155 3行目~>

・溶栓は温度によって溶融するものであるから、圧縮機吐出しガスで加熱される部分に取り付けてはならない。 H27/11 答え

【◯】 そうだね、その通り! テキスト<8次:P155 2行目~>

・溶栓は温度によって溶栓中央の金属が溶融するものであるから、圧縮機の吐出しガスで加熱される部分、あるいは、水冷凝縮器の冷却水で冷却される部分などに取り付けてはならない。 H28/11 答え

【◯】そうだ、全くその通りだ!良い問題ですね。 テキスト<8次:P155 2~4行>からズバリ的。


溶栓の口径

 2冷では、ポツリと出題されるが、見当たらない…。見逃しか?(令和2年度出題された) テキストは<8次:P155 9行目~>

・許容圧力以下に戻す安全装置の一つに溶栓がある。溶栓の口径は、取り付ける容器の外径と長さの積の平方根と、冷媒毎に定められた定数の積で求められた値の1/2以下としなくてはならない。 R02/11 答え

【×】 令和2年度の難題の1つ、テキスト内の別ページ同士の組み合わせ問題です。設問は、安全弁の最小口径の求め方と溶栓の口径の関係を知らないと、鉛筆ころがしとなるでしょう。正しい文章にしてみましょうかね。

  許容圧力以下に戻す安全装置の一つに溶栓がある。溶栓の口径は、取り付ける容器の外径と長さの積の平方根と、冷媒毎に定められた定数の積で求められた値の1/2以上としなくてはならない。

 結局、全てを知らなくても、「容器の安全弁の最小口径の1/2以上 」を、おさえておけばどうにかなるかな…。  取り付ける容器の外径と長さの積の平方根と、冷媒毎に定められた定数の積で求められた値 というのは 「容器の安全弁の口径」のことです。初級テキスト<8次:P152 (12.2)式>参照。


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 『SIによる 初級 冷凍受験テキスト』7次改訂版への見直し、済。(14/07/28)
 『初級 冷凍受験テキスト』8次改訂版への見直し、済。(20/06/30)

修正・訂正箇所履歴

【2016/06/07 新設】

  • テキスト8次改訂版(R01(2019)-11月改訂)へ対応、および、分類と文章を見直し。(2020(R02)/06/30)

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【参考文献】

  • SIによる初級受検テキスト:日本冷凍空調学会
  • 上級受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

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