テキストでの「受液器」は2ページにも満たないが、毎年出題されるといってよい。美味しい問題であるから、逃さないようにGet!しましょう。
高圧と低圧があるので違いを把握しておこう。『初級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<8次:P93~P94 (8.1 受液器(レシーバ))>
高圧受液器と低圧受液器の違いを試される。できるかな?
・冷凍装置に用いられる受液器には、大別して凝縮器の出口側に連結される高圧受液器と、冷媒液強制循環式で凝縮器の出口側に連結して用いられる低圧受液器とがある。 H24/09
【×】 これは…、下のサイクル図が浮かんでくればいいんだけどね。テキストは<8次:P93 冒頭2行>
冷凍装置に用いられる受液器には、大別して凝縮器の出口側に連結される高圧受液器と、冷媒液強制循環式で蒸発器に連結して用いられる低圧受液器とがある。
冷媒液強制循環式冷却装置の高圧受液器と低圧受液器
図は、簡単な冷凍サイクル図。高圧受液器は、凝縮器の出口側にある。
テキスト<8次:P94 ((1)、(2))>冒頭にある2つの役割を、押さえておきたい。(簡単に記しておく)
・高圧受液器は、冷媒で満液の状態にしてもよい。 H10/09
【×】 空間に余裕をもたせる。
参考(『上級 冷凍受験テキスト』から): 満液状態にすると、液封状態となり大変危険です。内容積の80%以内とし、少なくとも20%の蒸気空間を残す。
・高圧受液器は運転停止時に装置の冷媒液を回収するためのもので、運転中、器内は冷媒蒸気だけで満たされている。 H11/09
【×】 不勉強でも「そんなことはないでしょ。」と、思う問題。
運転中は、凝縮器で液化された液冷媒を蓄えるのが主の目的である。冷媒系統の装置を修理する際、冷媒液を回収することができるため他の容器に移し替える必要がない。
・負荷変動の大きい冷凍装置では、受液器の容量について特に配慮する必要がある。H12/09
【◯】 ぅん。テキスト<8次:P94 (1)>
大きな負荷変動があったとき、冷媒液が凝縮器内に滞留しないように吸収する。なので、容量の選択には配慮を要する。
・高圧受液器は、運転状態に変化があっても、冷媒液が凝縮器に滞留しないように、受液器内に吸収するなどの役割がある。 H18/09
【◯】 受液器の問題は、わかりやすい(いやらしい問題がない)から、絶対ゲットしよう。
・始動時に蒸発器への冷媒供給量が不足しないように、運転停止中の高圧受液器を満液状態にした。 H17/09
【×】 なんとなく、「満液になんか駄目でしょ。」って思う問題。 【時間があればどうぞ。】
これは、サービス問題かも。
ちなみに、2冷の問題はこうなる。
『高圧受液器の容量は、修理時に装置内の冷媒充てん量の全部または大部分を回収できる容量で、回収された液は受液器の内容積の80%以内とし、少なくとも20%の蒸気空間を残すことが好ましい。 H16ho/06』← ◯
(3種冷凍では、数値は出題されない。なぜならば、テキストに記述されていないから。(2014/07/19記ス))
・高圧受液器を設置することにより、冷媒設備を修理する際に、大気に開放する装置部分の冷媒を回収することができる。 H24/09
【◯】 テキスト<8次:P94 (冒頭の(2))>にズバリ。ようするに、修理でバラす部分の冷媒を回収できるから漏らさなくても良い。
・高圧受液器内には常に冷媒液を確保するようにし、受液器出口では蒸気が液と共に流れ出ないような構造とする。 H25/09
・高圧受液器内にはつねに冷媒液を確保するようにし、受液器出口では蒸気が液とともに流れ出ないような構造とする。 H29/09
【両方 ◯】 その通り!テキスト<8次:P93 下から2行目~>
【どうでもいい雑談なんだけど】 ← 時間があればどうぞ
お気づきの事と思いますがH25年度とH29年度の違いは、「常に」→「つねに」、「共に」→「ともに」が違うだけなの。だから、どうしたって感じだけど。もしかすると、深~い意味があるかもしれない。ぃや、そんなことないか。どうでもいい雑談でした。健闘を祈る。
・運転状態の変化があっても、冷媒液が凝縮器内にたまらないように、高圧受液器内には冷媒液をためないようにする。 H26/09
【×】 蒸気が液とともに流れ出ないようにしている。冷媒液をためておかねばなりませぬ。 テキスト<8次:P94 (冒頭の(1))>
・高圧受液器は単に受液器と呼ばれることが多く、運転状態の変化があっても冷媒液が凝縮器に滞留しないように冷媒液量の変動を吸収する役割がある。 H28/09
【◯】 テキスト<8次:P93 (8.1.1 高圧受液器)>冒頭部分(単に受液器…)と、 次ページ の役割((1))を、上手にまとめた良い問題ですね。
・高圧受液器内には、常に冷媒液が保持されるようにし、受液器出口から冷媒ガスが冷媒液とともに流れ出ないように、その冷媒の液面よりも低い位置に液出口管端を設ける。 R03/09
【◯】 テキスト<P93 下2行> 8.1図を見ればわかると思います。
簡単な図にすると、
高圧受液器の液出口管概略図 (こんな感じかな)
・凝縮器の出口側に高圧受液器を設置することにより、受液器内の蒸気空間に余裕をもたせ、運転状態の変化があっても、凝縮器で凝縮した冷媒液が凝縮器に滞留しないように、冷媒液量の変動を受液器で吸収することができる。 R05/09
【◯】 ぅむ。
ポツリポツリと出題される、良く把握しておこう。
冷媒液強制循環式冷却装置に使われている。が、味噌。テキスト<8次:P94 (図8.2 低圧受液器)>がイメージをつかみやすいでしょう。
・低圧受液器は、冷媒液強制循環式冷凍装置で使用され、液面制御、気液分離、液溜めなどの機能をもつ H15/09
【◯】 まさに、その通り。テキスト<8次:P94 (8.1.2 低圧受液器)>の冒頭より数行がズバリ的。
・低圧受液器は、冷媒液強制循環式冷凍装置において、蒸発器に液を送り、かつ、蒸発器から戻る冷媒の気液分離と液だめの役割をもつ。 H21/09
【◯】 テキスト<8次:P94>では「気液分離」とは書いてないが、 液ポンプが蒸気を吸い込まないよう
・・・云々と書かれている。
8次改訂版コメ: 8次改訂版では、 液ポンプが蒸気を吸い込まないよう
・・・云々の文言は削除されてしまった。なので、このような問題は出ないかも。
・低圧受液器は、冷媒液強制循環式冷凍装置で使用され、冷凍負荷に応じて液面が変化するが、液面位置に制御は必要ない。 H20/09
【×】 制御の必要がある。(液面レベルを確保する。)
高圧受液器と混同しないように…。テキストをよく読んで、頭の中にイメージを作ること。
・低圧受液器は、冷媒液強制循環式冷凍装置において、冷凍負荷が変動しても液ポンプが蒸気を吸い込まないように、液面レベル確保と液面位置の制御を行う。 R02/09
【◯】 付属機器での低圧受液器は、テキスト<8次:P94 (8.1.2 低圧受液器)>であるが、 液面制御あたりの問は<8次:P89 ((d) 液面制御)>(満液式蒸発器)からの出題である。令和2年度の特徴の1つにこのような問題の作り方がある。(難儀やなぁ)
03/04/・ 05/03/19 07/03/22 08/03/12 08/04/20 09/05/28 10/09/08 11/06/29 12/06/01 13/06/26 14/07/19 15/06/20 16/08/18 17/11/27 19/07/23 20/06/19 21/01/15 22/01/07 23/11/29
『初級 冷凍受験テキスト』8次改訂版への見直し、済。(22/01/07)
【2016/05/28 新設】