試運転時の冷凍機油の充填 P197(P190~P191)

 据付後の油の充てんについて、です。油の性質や取り扱いも、問われます。

『上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<9次:P197(8次:P190右~) (14.2.1 冷凍機油の充てん)

テキスト9次改訂版について

 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応しています。適当に、8次改訂版のページを( )内に残してあります。


上級 冷凍受験テキスト:9次改訂版(令和4年11月8日改訂)への見直し

対応中(2023/10/10~)


冷凍機油の充てん

 ポツポツポツポツ、雨だれのように出題される。

全般

 水分が重要ですね

・冷凍機油は大気中の湿気を吸収しないので、長期間空気にさらされていても、ゴミが混入していなければ使用できる。 H17保/10 答え

【×】 大気中の湿気を吸収しやすい! テキスト<9次:P197左と、右の(h)>です。

・冷凍機油の容器の蓋を開放して大気に触れた場合、鉱油は合成油に比較して湿気を吸収しやすい。 H18保/10 答え

【×】 引っ掛からないでね!
 テキスト<9次:P197左>「合成油では特に吸湿性が激しいので、」とある。

・冷凍機油を充てんするときには、空気中の水分を吸収していない新しいものを使用するようにする。 H20保/10 答え

【◯】 ぅむ。

・冷凍機油は、鉱油の他に各種の合成油が冷凍装置の仕様に合わせて作られており、開封して長時間空気にさらされたものを使用しても支障はない。 H22保/10 答え

【×】 んな、こたぁあ~ない!

・冷凍機油には、鉱油のほかに合成油があり、それらの粘度、流動点、炭化生成物など性質に特徴がある。冷凍機油は湿気を吸収しやすく、鉱油では特にその性質が激しい。
 H24保/10 答え

【×】 湿気を吸収しやすいのは合成油である。<9次:P197左>をよく読んでおこう。


(a)凝固点とろう分

 テキスト<9次:P197右 (a)>

・冷凍機油の選定の条件の一つに、常用の蒸発温度で凝固しないように、凝固点が高く、ろう分が多いことがある。 by echo 答え

【×】 大間違いですね。 :)

 冷凍機油の選定の条件の一つに、常用の蒸発温度で凝固しないように、凝固点が低く、ろう分が少ないことがある。

・冷凍機油を選定する場合には、凝固点が低く、ろう分が多いことなどの条件が必要であり、その選定した冷凍機油は、常用の蒸発温度で凝固しないものでなければならない。 R03保/10 答え

【×】 はい、正しい文章にしてみましょう。テキスト<9次:P197右 (a)>

冷凍機油を選定する場合には、凝固点が低く、ろう分が少ないことなどの条件が必要であり、その選定した冷凍機油は、常用の蒸発温度で凝固しないものでなければならない。


(b)熱安定性と引火点

 テキスト<9次:P197右 (b)>

・冷凍機油の選定の条件の一つに、圧縮機の摺動部や吐出しガス温度で劣化しにくいように、熱安定性がよく、引火点が低いことがある。 by echo 答え

【×】 大間違いですね。 :o 

 冷凍機油の選定の条件の一つに、圧縮機の摺動部や吐出しガス温度で劣化しにくいように、熱安定性がよく、引火点が高いことがある。

 なお、摺動部(しゅうどうぶ)とは、互いにこすれながら動く部分です。


(c)粘度と流動点

これは、出題が多い?です。 テキスト<9次:P197右 (c)>

・冷凍機油の選定の条件の一つに、粘度が適当で油膜が強いことが挙げられる。一般に、低温用には流動点が高く、高速回転圧縮機で軸受荷重の比較的小さいものには粘度の低い油を選定する。 H25保/10 答え

【×】 ぅむ。 「<略>一般に、低温用には流動点が低く、<略>」
 テキストを一読しておけば、なんとなくイメージできるかしら。<9次:P197右 (C)>にズバリです。

・冷凍機油の選定の条件の一つに、粘度が適当で油膜が強いことか掌げられる。一般に、低温用には流動点が低い油を、高速回転圧縮機で軸受荷重の比較的小さいものには粘度の低い油をそれぞれ選定する。 H28保/10 答え

【◯】 低温用は流動点が低く、高速回転圧縮機は粘土の低い冷凍機油。 <9次:P197右 (C)>にズバリ的。

・冷凍機油の選定の条件の一つに、粘度が適当で、油膜が強いことが挙げられる。一般に、低温用の冷凍装置には流動点が低く、高速回転圧縮機で軸受荷重の比較的小さいものには粘度の低い油を選定する。 H30保/10 答え

【◯】 <解説略>


(d)溶解度

 テキスト<9次:P197右 (d)>

・冷媒との溶解度をよく検討して、冷凍装置の構造に適合したものを選定する。 by echo 答え

【◯】 <解説略>


(e)~(f)その他

 テキスト<9次:P197右 (e)~(h)>

・冷凍機油の選定条件に、水分により乳化しにくく、酸に対して安定性が良いこと、また水分、酸類及びごみなどが含まれていなことがある。 by echo 答え

【◯】 テキスト<9次:P197右 (e)(f)(h)>のあわせ技問題です! :D

・密閉圧縮機に使用する冷凍機油は、電気絶縁性がよいこと。 by echo 答え

【◯】 テキスト<9次:P197右 (g)>


(a)~(h)全選定条件

 選定条件をたくさんまとめた問題文です。

・一般的な冷凍機油の選定条件は、凝固点が低くろう分が少ないこと、粘性が適当で油膜が強いこと、水分により乳化しにくいこと、酸に対する安定性がよいことなどであるが、熱安定性がよく、引火点が高いことも重要である。 H27保/10 答え

【◯】 粘性が適当で、油膜が強く、凝固点が低く、ろう分が少なく、乳化しにくく、酸への安定性、熱安定性が良く、引火点が高い冷凍機油。主な選定条件が記された良い問題でしょう。

 テキスト<8次:P190~P191>の(a)~(h)全部を把握しておく必要あり。難化していると思われ。

・冷凍機油の選定条件は、一般に、凝固点が低く、ろう分が少ないこと、粘性が適当で油膜が強いこと、水分により乳化しにくいこと、酸に対する安定性がよいことなどであるが、冷媒との溶解度が、冷凍装置の構造に適合していることも重要である。 R04保/10 答え

【◯】 ぅむ。

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修正・訂正箇所履歴

【2016/08/07 新設】(← 履歴をここに作った日

  • テキスト8次改訂版へ対応済み。解説見直し。 (2017(H29)/01/08)
  • 問題を2つに分類した。解説文見直し。 (2019(R1)/09/28)
  • 予想問題 by echo 追加など、全体的に見直し。(2022(R04)/03/28)
  • 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応。(2023(R05)/10/11)
  • 解説等、見直し。(2023(R05)/10/11)

【参考文献・リンク】

  • 初級 受検テキスト(SIによる初級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 上級 受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

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