冷却塔の動画 P91~P93(P90~P92)

 冷却塔は『上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<9次:P91 7.4 冷却塔(<8次:P90 7.4 冷却塔>)

 蒸発式凝縮器(テキスト<9次:P93~94 7.5 蒸発式凝縮器(<8次:P93 7.5 蒸発式凝縮器>))と混同しないように。

 冷却塔の動画です。イメージがつかめるかもしれません。(水の音とファンの音が大きいので音量に注意してください)

 この動画の詳しい説明は、「EchoLand-B(冷却塔の動画と問題)」を見てください。


テキスト9次改訂版について

 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応しています。適当に、8次改訂版のページを( )内に残してあります。

冷却塔 P93~94(P90~P92)

 「学識」の問5で出題される問題です。「構造と伝熱作用」からの出題が多いです。「水冷凝縮器」と「冷却塔」、「蒸発式凝縮器」の構造と伝熱作用の違いを把握しておきましょう。


─── 構造と伝熱作用 P82,P91 ───

冷却塔の概略図

・水冷凝縮器は、冷却水の顕熱を利用して冷媒蒸気を凝縮している。一般に、この凝縮器は冷却塔と組み合わせて使用する場合が多く、冷却水は冷却塔での蒸気をともなう自己冷却のため、冷却水の一部を消費している。 H22学/05 答え

【◯】 ぅむ。この問題はココに置く。
 テキスト<9次(8次):P82左中辺り>を読んでね、かなりズバリな問題。

・冷却塔は蒸発式凝縮器のことであり、冷却管内に冷媒蒸気を、その外面に冷却水を散布する。 H15学/05  H20学/05答え

【×】 蒸発式凝縮器<9次:P93>と混同させて受験者を迷わす魂胆と思われる。テキスト<9次:P82左中辺りとP91右上> 正しい文章は、

 冷却塔は、水冷凝縮器において冷媒蒸気から熱を奪って温度の高くなった冷却水を冷却するため、散水管により充填材に散布させて水の蒸発潜熱により冷却水を冷却し、水冷凝縮器に戻し循環使用する。

 「水冷凝縮器」「冷却塔」「蒸発式凝縮器」の構造と伝熱作用の違いを把握しておきましょう。

・冷却塔から流下する水の表面からの蒸発量は、入口空気の湿球温度が高いほど多くなり、冷却塔の性能が向上する。 H17学/05 答え

【×】 湿球温度が低いほど蒸発量は多くなる。つまり、乾燥していた方がよい。テキストは<9次:P91右真中辺り>

・冷却塔の水の単位時間当たりの蒸発量は、空気と接する面積に比例するので、大きな表面積をもつ充てん材に均一に水を散布し、その表面をゆっくり流下させることによって、水と空気との接触が十分に行えるようになっている。冷却塔内を流下する水の表面からの蒸発量は、入口空気の湿球温度が高いほど多くなり、冷却塔の性能が向上する。 H23学/05 答え

【×】 なんて長いんだw 平成23年w
 平成17年と同じ。湿球温度が高いほど ← 低いほどが正解。 テキスト<9次:P91右>

冷却塔の水の単位時間当たりの蒸発量は、空気と接する面積に比例するので、大きな表面積をもつ充てん材に均一に水を散布し、その表面をゆっくり流下させることによって、水と空気との接触が十分に行えるようになっている。冷却塔内を流下する水の表面からの蒸発量は、入口空気の湿球温度が低いほど多くなり、冷却塔の性能が向上する。

・冷却塔では、冷媒蒸気から熱を奪って温度が高くなった冷却水の一部を蒸発させて、その蒸発潜熱によって冷却水自身を冷却する。 H26学/05

・冷却塔は、水冷凝縮器において冷媒蒸気から熱を奪って温度の高くなった冷却水を冷却塔内に導き、その一部を蒸発させ、水の蒸発潜熱によって冷却水自身を冷却する。 H30学/05 答え

【両方 ◯】 その通りだ! テキスト<9次:P91右>

・冷却塔において流下する水の表面からの蒸発量は、ファンによって吸い込まれる空気の湿球温度が高いほど多くなり、冷却塔の性能が向上する。 H28学/05 答え

【×】 ぅむ。  湿球温度が低いほど多くなり、 ですね。<8次:P91左上>)

・冷却塔において、充てん材の表面を流下する水の蒸発量は、ファンによって吸い込まれる空気の湿球温度が高いほど多くなり、冷却塔の性能が向上する。 R04学/05 答え

【×】 ぅむ。 前半の語句の並びが違うだけ。


─── 性能 P91~92 ───

 ここは冷却水温度、凝縮温度、凝縮負荷、などの関係を計算式をもとに説明しているが、2種冷凍試験ではココからの出題は過去見当たらない。
 なので、たぶん、1種冷凍試験で出題される領域と思われる。出題される年度があったら ───── ご愁傷様です。(2023(R05)/08/17 記ス)

・冷却塔の出口水温と入口空気の湿球温度との温度差をクーリングレンジといい、冷却塔の入口水温と出口水温との温度差をアプローチという。 by echo 答え

【×】 逆です。テキスト<9次:P91右下>

冷却塔の出口水温と入口空気の湿球温度との温度差をアプローチといい、冷却塔の入口水温と出口水温との温度差をクーリングレンジという。

 アプローチとクーリングレンジを日々の点検で確認しながら冷凍機を見守ることが大切です。


─── 水量と水質管理 P92 ───

 ポツリポツリと出題されます。

・冷却塔の水質を管理するには、大気中の有害なガスなどが溶け込む循環水の水質を定期的に確認する必要がある。 H16学/05 答え

【◯】 水質管理、腐食防止、水垢等の保守が必要である。 テキスト<9次:P92右下>

・冷却塔の補給水量は、ブロー水量と蒸発量の他に飛沫による損失を含めて、通常の場合、循環水量の1.2~2%である。 H18学/05 答え

【◯】 ぅわ~、嫌らしい問題…覚えるしかないですかね。テキスト<9次:P92右 下から16行目~>(<8次:P92 左上>)

 【9次改訂版は数値が違うので注意してください。】 ← 続きはクリック

引用しておきます。
<8次>
余分の水量(ブロー水量)を供給しなければならない。通常の場合、飛沫による損失0.1%を含めて、循環水量の1.2~2%程度の水を補給する。
<9次>
余分の水量(ブロー水量)を供給しなければならない。通常の場合、飛沫による損失0.1%を含めて、循環水量の2%前後の水を補給する。

・冷却塔の補給水量は、ブロー水量と蒸発量の他に飛沫による損失2%を含めて、通常の場合、循環水量の4%前後である。 by echo 答え

【×】 数値で惑わされる!? テキスト<9次:P92右 下から16行目~> 正しい文章は、

冷却塔の補給水量は、ブロー水量と蒸発量の他に飛沫による損失0.1%を含めて、通常の場合、循環水量の2%前後である。

 【9次改訂版から数値が違うので注意してください。】 ← 続きはクリック

引用しておきます。
<8次まで>
余分の水量(ブロー水量)を供給しなければならない。通常の場合、飛沫による損失0.1%を含めて、循環水量の1.2~2%程度の水を補給する。
<9次>
余分の水量(ブロー水量)を供給しなければならない。通常の場合、飛沫による損失0.1%を含めて、循環水量の2%前後の水を補給する。

 05/05/21 05/10/01 07/04/09 07/12/12 08/02/03 09/03/20 10/07/02 11/08/01 12/04/20 13/10/09 14/08/24 15/07/19 17/03/10 19/09/15 23/08/16 23/08/16

修正・訂正箇所履歴

【2016(H28)/07/06 新設】(← 履歴をここに作った日

  • 8次改訂版への修正・解説の見直し実施。(2017(H29)/03/10)
  • 画像を追加。 (2019(R01)/09/15)
  • 文章見直し。 (2020(R02)/01/02)
  • 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応。(2023(R05)/08/17)
  • テキストに沿って問題文を分類及び文章見直し。(2023(R05)/08/17)
  • 予想問題(by echo)を追加。(2023(R05)/08/17)

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【参考文献・リンク】

  • 初級 受検テキスト(SIによる初級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 上級 受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

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