『上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<9次:P77(8次:P76右) (6.2 平板壁で隔てられた流体間の熱交換と熱抵抗)>に、「熱通過」が現れる。
このように,固体壁を介して一方の流体から他方の流体への伝熱を熱通過という.
<9次:P77左 10行目>
計算式がたくさん記されているが、計算式は覚えなくともよい。(昔は2冷で、熱計算問題があったが最近は出題されていない)でも、計算式の意味を把握しておくべし。(2013(H25)/12/20記ス)
【流体1→(熱伝達)→外壁面||→(熱伝導)→||内壁面→(熱伝達)→流体2】
【】内をひっくるめて、熱通過という。
『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応しています。適当に、8次改訂版のページを( )内に残してあります。
・固体壁で隔てられた一方の流体から他方の流体への伝熱を熱通過という。
H14学/04
【◯】ぅむ。 テキスト<9次:P77左 10行目>
【流体→(熱伝達)→外壁面∥→(熱伝導)→∥内壁面→(熱伝達)→流体】
【 】内をひっくるめて、熱通過という。
・水冷凝縮器内での熱交換を考える場合、熱は冷媒蒸気から冷却水へと伝えられるが、冷媒蒸気から冷却管表面へは凝縮熱伝達、冷却管材内では熱伝導、冷却管表面から冷却水へは対流熱伝達によって熱が伝えられる。 H23学/04
【◯】 ぅむ。テキスト<9次:P77 左上冒頭がズバリ>
・固体壁を介して一方の流体から他方の流体へ熱が伝わる熱通過量は、流体間の温度差、伝熱面積および両壁面における熱伝達率の積で求められる。 H24学/04 R01学/04
【×】 熱伝達率ではなく、熱通過率です! テキスト<9次:P77 右>(6.15)式を見てください。
Φ = K A (tf1 - tf2 ) これを問題文に組み込んでみましょう。
固体壁を介して一方の流体から他方の流体へ熱が伝わる熱通過量(Φ)は、流体間の温度差(tf1 - tf2)、伝熱面積(A)および両壁面における熱通過率(K)の積で求められる。
熱通過率 K は、熱伝達率 α を使って求めます。(6.16)式)
【十数年前(2013(H25)/10/07記す)の2種冷凍「学識」では、】 ← 続きはクリック
このような式を使って実際に計算する問題がありました。近年では、そんな熱の計算問題は出題されません。でも、こうして式の意味を問われます。24年度は、手強いですね。ぃ~え、これからズッとかもしれません...。ご健闘をお祈りします。
令和元年に、この問題がコピペで(でしょうね)出題されました。(2019(R1)/12/23記ス)
・空冷凝縮器の熱交換では、熱は冷媒蒸気から空気へと伝えられる。その熱交換の過程は、冷媒蒸気から冷却管内表面へは対流熱伝達によって、冷却管材内では熱伝導によって、冷却管外表面から空気へは凝縮熱伝達によってそれぞれ熱が伝えられる。 H26学/04
【×】 ぅむ。H23年度(H23学/04)の改良版。
水冷から空冷に変わりました。でも、テキスト<9次:P77左 (6.2 平板壁で隔てられた流体間の熱交換と熱抵抗)>の冒頭部分を理解していれば大丈夫。
問題文を正しい文にしてみましょう。
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空冷凝縮器の熱交換では、熱は冷媒蒸気から空気へと伝えられる。その熱交換の過程は、冷媒蒸気から冷却管内表面へは凝縮熱伝達によって、冷却管材内では熱伝導によって、冷却管外表面から空気へは対流熱伝達によってそれぞれ熱が伝えられる。
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頭のなかでイメージできれば最高MAXでしょう。
・平板壁で隔てられた流体間の熱交換を考えた場合、高温流体から低温流体へ単位時間当たりに通過する伝熱量は、高温流体側の熱伝達による伝熱量と、平板壁内の熱伝導による伝熱量と、低温流体側の熱伝達による伝熱量とそれぞれ等しい。 H26学/04
【◯】 ぅむ。テキスト<9次:P77左 (6.2 平板壁で隔てられた流体間の熱交換と熱抵抗)>の冒頭部分、と(6.8)式~(6.13)式を参照。
さて、
平板壁で隔てられた流体間の熱交換の概略図
問題文に図の Δt1 ~ Δt3 を使って計算式を挿入してみると、
「平板壁で隔てられた流体間の熱交換を考えた場合、高温流体から低温流体へ単位時間当たりに通過する伝熱量は、高温流体側の熱伝達による伝熱量 Φ = α1 A Δt1 と、
平板壁内の熱伝導による伝熱量 Φ = λ A ( Δt2 / δ )と、低温流体側の熱伝達による伝熱量 Φ = α2 A Δt3 とそれぞれ等しい。」
つまり、
Φ = α1 A Δt1 = λ A ( Δt2 / δ) = α2 A Δt3
ということなのです。( Φ を、電気回路の電流と考えると、3個の直列抵抗回路のそれぞれの抵抗に流れる電流は等しい。テキスト<9次:P77左下~右上>)
・水冷横形シェルアンドチューブ凝縮器内での熱交換を考える場合、熱は冷媒蒸気から冷却水へと伝えられる。一般に、水冷凝縮器内では、冷媒蒸気から冷媒側冷却管表面へは凝縮熱伝達、冷却管材内では熱伝導、冷却水側冷却管表面から冷却水へは対流熱伝達によって熱が伝えられる。 H30学/04
【◯】 この問題はココに置く。テキスト<9次:P77左上 (6.2 平板壁で隔てられた流体間の熱交換と熱抵抗 )>冒頭。図にすると下図のような感じ。
・流動している流体と固体壁面との間に温度差があると熱移動を生じ、その伝熱量は「伝熱面積」と「伝熱壁面温度と周囲流体温度との温度差」に正比例する。このときの比例定数 α[kW/(m2・K)]を熱伝達率と呼び、熱の伝わりやすさを表す。 H27学/04
【◯】 テキスト<9次:P77>の、(6.8)式のことである。問題文に図の記号を使って計算式を挿入してみると、
平板壁で隔てられた流体間の熱交換の概略図
問題文に図の Δt1、α1 を使って計算式を挿入してみると、
「流動している流体と固体壁面との間に温度差があると熱移動を生じ、その伝熱量 Φ は「伝熱面積」 A と
「伝熱壁面温度と周囲流体温度との温度差」 Δt1 に正比例(Φ = α1 A Δt1)する。このときの比例定数 α1 [kW/(m2・K)]を熱伝達率と呼び、熱の伝わりやすさを表す。」
ということです。
・水冷凝縮器内での熱交換を考える場合、熱は冷媒蒸気から冷却水へと伝えられる。その熱交換の過程は、冷媒蒸気から冷却管表面へは凝縮熱伝達、冷却管材内では熱伝導、冷却管表面から冷却水へは対流熱伝達によって熱が伝えられる。 R04学/04
【◯】 ぅむ。テキスト<9次:P77左上>冒頭。図にすると下図のような感じ。
・熱通過率 K の単位は W /(m2・K)で表すことができる。 H16学/04
【◯】 W/(m2・K) と、kW/(m^2・K) どちらも正解。これ、頭に入れておいた方がよいと思う。テキスト<9次:P77右 (6.16)式の単位>
・熱通過率 K の単位は [kW / (m・K)]である。 H21学/04
【×】「伝達、伝導、通過、汚れ」頭でイメージできるようにする。
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ジ~~~っと単位の記号を見てイメージする、なんとなく覚えられると思います。
熱伝導率[kW / (m・K)]
熱伝達率[kW / (m2・K)]
熱通過率[kW / (m2・K)]
汚れ係数[m2・K / kW]
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