『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応しています。適当に、8次改訂版のページを( )内に残してあります。
空冷凝縮器の「学識編」の問題はこちらへ。 凝縮器>空冷凝縮器
・空冷凝縮器を用いたR22冷凍装置が、冬季に冷凍能力の低下を起こすことがある。これは凝縮圧力が低くなりすぎるためである H13保/02
【◯】 空冷凝縮器は外気温度で凝縮圧力が変化する。テキスト<9次:P215左 (1)凝縮圧力と膨張弁容量>の冒頭。
冬季は凝縮温度が低下し、温度自動膨張弁のオリフィス前後の圧力差が小さくなって、冷媒流量が(供給量)減少し冷凍能力が低下する。
・冬季に凝縮圧力が大きく低下すると、膨張弁の容量が不足して吸込み蒸気の過熱度が増大し、圧縮機が過熱運転になることがある。 H24保/01
【◯】 この一文は大事です丸暗記でも良い。
凝縮圧力が低下すると膨張弁の前後の圧力差が小さくなって冷媒流量が減少し蒸発圧力は低下する、よって吸込み蒸気圧力が低下し過熱度が増大する。テキスト<9次:P215「15.2.5 空冷凝縮器能力の季節的変動対策」>を参照のこと。
「吸い込み蒸気」云々に関しては、テキスト<9次:P203左 (15.1.2 過熱運転の原因とその影響,対応)>を読もう。
・圧縮機運転中、負荷が増大すると、吸込み蒸気圧力、吐出しガス圧力、吐出しガス温度共に上昇し、圧縮機運転電流も増大するが、温度自動膨張弁の制御範囲内であれば吸込み蒸気の過熱度は維持できる。 H26保/01
【◯】 この問題はココにおいておきましょう。
つまりこの設問の問いかけは、負荷変動した時の適切な冷凍サイクル制御は温度自動膨張弁容量は蒸発器に見合った適切な選択をする必要がある。
テキスト<9次:P203左下 (1) 過大な吸込み蒸気過熱度>の最後の部分を読みつつ、<9次:P215右下「(3)膨張弁容量の選定」>を参照するとよい。
・温度自動膨張弁を用いた冷凍装置では、冬季に空冷凝縮器の熱交換能力が増大するので、冷凍能力が増大し、冷却不良を起こすことはない。 H22保/02
・温度自動膨張弁を用いた冷凍装置では、冬季に空冷凝縮器の熱交換能力が増大するので、冷凍能力が増大し、冷却不良は起きない。 R03保/02
【×】 ぅむ。 テキスト<9次:P215左 (1)凝縮圧力と膨張弁容量>の冒頭。テキスト的に文章を大きく?変更正しくしてみましょ。
温度自動膨張弁を用いた冷凍装置では、冬季に空冷凝縮器の凝縮圧力が低下し、オリフィス前後の圧力差が不足するため、蒸発器への冷媒供給用が減少するので、冷凍能力が減少し、冷却不良を起こすことがある。
・空冷凝縮器では、冬季に外気温度が低いと凝縮温度が下がり冷凍効果が増えるので、膨張弁前後の差圧が大きく減っても温度自動膨張弁の能力不足になることはない。 H26保/02
【×】 これはヤバイかも。 冷凍能力と冷凍効果の違いがわかる?
このページの一番上の問題は、「空冷凝縮機を用いた冷凍装置では、冬季に冷凍能力が低下することがある。 H21保/02」 ←これは、正解◯だ。
この問題では、「冷凍能力」でなくて「冷凍効果」なのだ。
「空冷凝縮器では、冬季に外気温度が低いと凝縮温度が下がり冷凍効果が増えるので、」 →「冷凍効果は増える」で、正解◯なのだ。
さ、あなた、どうする?この「能力」と「効果」の違いわかる?と、いう問題だ。
単純に問題製作者のミスで、冷凍能力を冷凍効果に間違えた(誤字)とか…??
ま、まさかね。
でも、
「膨張弁前後の差圧が大きく減っても温度自動膨張弁の能力不足になることはない。」 これは、誤り×なので、 ま、この問題は×だよね。と、いう問題でもある。
健闘を祈る! と、いう解説では連れないので、頑張るか…。
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冷凍効果に関しては、
テキスト<9次(8次):P17の左側(凝縮温度高低の影響、図2.5)辺りを勉強しておくしかない。
「過冷却度が同じ場合でも、冷凍効果は凝縮温度が高くなるほど少し小さくなる。」
と、ある。よって、
「空冷凝縮器では、冬季に外気温度が低いと凝縮温度が下がり冷凍効果が増えるので、」 この「冷凍効果は増える」は正しいでしょうね。
温度自動膨張弁の能力不足に関しては、<9次:P215右下「(3)膨張弁容量の選定」>を読んでもらうしかない。
じゃ、このへんで。健闘を祈る!
【追記】
しかし、この設問は冬季のことなので、単純に凝縮圧力が下がっただけではすまされない。設問のように膨張弁の圧力差が問題になってくる、よって、冷凍効果は減少…。echo的には、「冷凍能力」を「冷凍効果」に誤植したような気がする。この問題は困惑させるばかりの〇〇〇問題なので、削除してしまっても良いかもしれない!!
・空冷凝縮器では、凝縮器と受液器の間に凝縮圧力調整弁を入れ、冬季に凝縮器コイル内に冷媒液を溜め込んで、凝縮圧力の低下を防止することもある。 H14保/02
【◯】 凝縮圧力調整弁が閉じると、凝縮器コイル内に凝縮液が滞留し伝熱面積が減少することによって凝縮圧力の低下を防ぐ。 テキスト<9次:P215右 (b)>
・凝縮圧力調整弁の作動により、冬季に空冷凝縮器の冷却管内に冷媒液が滞留しても、凝縮に有効な伝熱面積は変わらない。 H18保/02
【×】 液が滞留すると、液に浸かる冷却管が多くなり、凝縮作用してくれない(有効伝熱面積が減少する)。そこで凝縮圧力調整弁で調整する。<9次:P215 (b)>
凝縮圧力調整弁は<「自動制御機器」9次:P141左下~>です。
・空冷凝縮器では、冬季に凝縮圧力が異常に低下するのを防止するために、凝縮圧力調整弁を使用する場合が多い。 H17学/05
【◯】 この問題は、「保安」「学識」と分け隔てなく!?出ます。
テキストの学識編では<9次(8次):P86左の例題7.1>が、ズバリの問題かな。
・空冷凝縮器の外気温度低下による温度自動膨張弁の能力低下を防止するために、凝縮圧力調整弁や送風量制御器を使って凝縮圧力が適正値になるように制御する。 H20保/02
【◯】 ぅむ。 テキスト<9次:P215(a)、(b)>を読んでおくしか。
・空冷凝縮器では、インパータで送風機の回転数を制御し、凝縮圧力の過大な変化を防止することができる。これは、風量の増減により凝縮能力が変わることによって達成できる。 H22保/02
【◯】 ま、イメージで分かると思う・・・。テキスト<9次:P215右 (a)>それと、<9次:P216右 「留意点」>も読むと良いかも。
・空冷凝縮器を用いた冷凍装置において冬季に外気温度が低下する場合の高圧維持対策として、空冷凝縮器の送風機運転台数を減らす、送風機回転速度を下げるなどがあるが、空冷凝縮器のコイル内に凝縮液をため込んで伝熱面積を減少させる方法もある。 H26保/02
・空冷凝縮器を用いた冷凍装置において、冬季に外気温度が低下する場合の高圧維持対策として、空冷凝縮器の送風機運転台数を滅らす、送風機回転速度を下げるなどの方法がある。また、疑縮圧力調整弁を用いて、凝縮圧力が低くならないように制御する方法もある。 H30保/02
【両方 ◯】 ぅむ、全くその通りとしか言いようがない。
これは、テキストの<9次:P215右 (a),(b)>を、一度読んでおけばなんとなくわかるかもしれないなぁ。もちろん、覚えておけば最高MAXだけども…。
・H26年度2種は、1種レベルに近い問題が多い気がするなぁ。+過去問にない問題もあるし。合格率の低い一因だ…。(15(H27)/06/30記ス)
・H30年度で類似問題が出題された。長い問題文は普通になったのか。(19(H31)/05/30記ス)
・空冷凝縮器を用いた冷凍装置では、凝縮圧力調整弁を用いることで、凝縮器の凝縮に有効に使われる伝熱面積を減少させずに凝縮圧力の低下を防止することができる。 H29保/02
【×】 正しい文章にしてみましょう。テキストは<9次:P215右 (b)>
空冷凝縮器を用いた冷凍装置では、凝縮圧力調整弁を用いることで、凝縮器の凝縮に有効に使われる伝熱面積を減少させることによって、凝縮圧力の低下を防止することができる。
・空冷凝縮器を用いた冷凍装置において、冬季に外気温度が低下する場合の凝縮圧力低下防止対策として、空冷凝縮器の送風機運転台数を減らす方法、送風機回転速度を下げる方法などがあるが、空冷凝縮器のコイル内に凝縮液をためて、凝縮器での凝縮に有効に使われる伝熱面積を増加させる方法もある。 R01保/02
【×】 正しい文章にしてみますかね。ココまで問題をこなしたあなたなら無問題。
空冷凝縮器を用いた冷凍装置において、冬季に外気温度が低下する場合の凝縮圧力低下防止対策として、空冷凝縮器の送風機運転台数を減らす方法、送風機回転速度を下げる方法などがあるが、空冷凝縮器のコイル内に凝縮液をためて、
凝縮器での凝縮に有効に使われる伝熱面積を減少させる方法もある。
・空冷凝縮器を用いた冷凍装置において、冬季に外気温度が低下する場合の高圧維持対策として、空冷凝縮器の送風機運転台数を減らす、送風機回転速度を下げるなどがあるが、凝縮圧力調整弁を用いて空冷凝縮器のコイル内に凝縮液を溜め込み、伝熱面積を減少させる方法もある。 R03保/02
【◯】 「R01保/02」の改良版【◯】問題です。うっかり【×】にしてしまうかも…、でも、長文問題をこなした貴方は大丈夫でしょう。問題はよく読もう。
・空冷凝縮器を用いる小容量の冷凍装置では、冬季の凝縮圧力の低下を防ぐため、凝縮圧力調整弁を用いて凝縮器内に液を溜め込む方法をとることがある。 R04保/02
【◯】 ぅむ。テキスト<9次:P215右 (b)>
過去問が見当たらないので、予想問題 by echo を少々。
・蒸発器の冷凍能力に対して、弁容量の過大な膨張弁を選定すると蒸発器の冷却能力が上昇する利点がある。 by echo
【×】 少々変な日本語になった【×】問題である。テキスト<9次:P215右 下3行~>正しい文章は、
蒸発器の冷凍能力に対して、弁容量の過大な膨張弁を選定すると、冷媒流量と蒸発器出口の過熱度がハンチングを起こしやすくなり、ハンチングが発生すると蒸発器の冷却能力が減少する。
空冷凝縮器の冬季の冷凍能力の低下について問われます。(この例題問題は、1種冷凍の平成15年以前に行われていた「記述式」の解答例である。平成16年からのマークシート方式以前は、このような文章を全部記述できるようにするのが1種冷凍の試験勉強でした。)
・空冷凝縮器を用いた冷凍装置では、冬季に凝縮器内圧力が著しく低下して、蒸発器への冷媒の供給量が不足することがある。 H17保/02(フルオロカーボン冷媒用凝縮器)
【◯】 「冬期は凝縮圧力が低下する」これは覚えましたか?
蒸発器へ流れる冷媒量は凝縮器と蒸発器の圧力差なんだよね。テキスト<9次:P216 例題15.4>は、とても良いね。受液器で圧力を一定にする見たいなところへ関係していくんだけど・・・。
空冷凝縮器の冬季の不都合な現象(フラッシュガス等)について問われます。 (意外にも、令和になってここから初めての出題でした。(2020(R02)/11/21記ス))
・空冷凝縮器を用いた冷凍装置では、冬季の外気温度の低下によって、凝縮圧力が極端に低下した場合、液管内の冷媒液にフラッシュガスが発生することがある。フラッシュガスが発生すると、蒸発器の冷却能力不足を引き起こす。 R02保/02
【◯】 熱侵入があると冷媒液にフラッシュガスが発生し、膨張弁の冷媒流量が減少→冷凍能力低下。テキスト<9次:P217左上 (3)>
20/01/03 20/11/21 22/03/03 23/10/12
【2020(R02)/01/02 新設】(← 履歴をここに作った日)