ここで、内部均圧形温度自動膨張弁の概略図を見ながら動作原理を把握しておきましょう。大雑把な理解でもきっと役に立ちますよ。テキストは<8次:P101~>
ここで、問題。
内部と外部の仕組みと圧力の関係を把握しよう。テキスト<8次:P103 (図9.2 温度自動膨張弁の作動)>の内部均圧形と外部均圧形をジ~~~っとみて、テキストを読んでいると、なんとなく分かってくるので頑張ってほしい。
echo作図も記しておきましょう。(汗
下記の過去問の並び順は、一応テキストを一度読んであることが前提で並べてあります。というか、頑張って説いているうちに内部と外部というものが分かってくるでしょう。健闘を祈る。
・外部均圧形温度自動膨張弁は、蒸発器での冷媒の圧力降下が大きい場合に使用される。 H09/08
【◯】 圧力降下の大きな蒸発器やデストリビュータを取り付けた蒸発器(乾式蒸発器)に内部均圧形を使用すると、圧力降下相当分だけ、過熱度の設定値がずれてしまう。テキストは<8次:P104 2行目の太字と真ん中よりチョと下の太字>を読んでちょうだい。
・膨張弁から蒸発器出口にいたるまでの圧力降下が大きい装置には、内部均圧形温度自動膨張弁を使用する。 H12/08
【×】 外部均圧形温度自動膨張弁を使用する。
わからない人は勉強不足がバレバレになる問題。テキストは<8次:P104 真ん中よりチョと下の太字>を読んでちょうだい。
8次改訂版コメ: 7次改訂版では 膨張弁から蒸発器出口にいたるまでの圧力降下が大きい場合には、
と記されていたが、8次改訂版では 蒸発器の圧力損失や圧力変動が大きい冷凍装置では
に変更された。 留意されたい。
・内部均圧形温度自動膨張弁は、冷媒の流れの圧力降下の大きな蒸発器、ディストリビュータで冷媒を分配する蒸発器に使用される。 H22/08
【×】 これは、外部均圧形の説明文である。
8次改訂版コメ: 8次改訂版では、外部均圧形温度自動膨張弁のページから「ディストリビュータ」という具体的な語句が消えてしまっている。しいて言えば<8次:P81の2行目( ((4) ディストリビュータ(図7.5)))>あたりに、この問題文の文章が見つかることだろう。
・ディストリビュータ(分配器)を用いた大容量の乾式蒸発器における冷媒の制御には、内部均圧形の温度自動膨張弁を使用する。 H14/07
・内部均圧形温度自動膨張弁は、冷媒の流れの圧力降下の大きな蒸発器、ディストリビュータで冷媒を分配する蒸発器に使用される。 R01/08
【両方 ×】 この問題はココにも置く。
ディストリビュータ(分配器)を用いた大容量の乾式蒸発器は膨張弁出口と蒸発器出口の圧力差が大きく、内部均圧形では過熱度設定値への誤差が生じてしまう。
8次改訂版コメ: 上記コメントと同様である。令和2年度からの問題文は「ディストリビュータ」という語句は使われないだろう。(2020(R01)/06/15記ス)
・外部均圧形温度自動膨張弁は、蒸発器やディストリビュータの圧力降下が大きな場合に利用されるが、蒸発器出口の圧力を外部均圧管で、膨張弁のダイヤフラム面に伝える構造になっている。 H24/08
【◯】 ぅ~ん、その通り。なんだけども、テキスト的には…。まず、圧力降下云々は、上記 8次改訂版コメ:
を読んでいただいて、
ダイヤフラム云々は<8次:P104 4行目~>を読みつつ、<8次:P103 (図9.2 (b)外部均圧形)を見ながら、全体をつかみ取る感じかな。(ま、全部熟読しておけばOK)
このような問題は、ここにズバリ!が、ないので四苦八苦である。
・一般に、膨張弁から蒸発器出口にいたるまでの圧力降下が大きい場合には、外部均圧形温度自動膨張弁を使用する。 H27/08
【◯】 その通り!勉強してれば超楽勝。テキスト8次改訂版では<8次:P104 真ん中チョと下の太字2行>から読み取ればよいでしょう。
8次改訂版コメ: 8次改訂版対応echoの予想問題です。
蒸発器の圧力損失や圧力変動が大きい冷凍装置では、内部均庄形ではなく外部均圧形温度自動膨張弁を使用する。
もちろん、【◯】です。
・温度自動膨張弁から蒸発器出口までの圧力降下が大きい場合には、外部均圧形温度自動膨張弁が使用されている。 R02/08
【◯】 令和2年でも、8次改訂版から記された「圧力変動」は無視されちゃったなぁ。「圧力降下が大きい」という語句は自動膨張弁には登場していないんだけどね…。 初級テキスト<8次:P104 真ん中チョと下の太字2行>から、「圧力損失」を「圧力降下」と読み取ればいいだろう。
チャージ方式の過去問題はH28年度1問しかみつからない。じゃ、健闘を祈る!で終わるわけにもいかないので、 by echo 予想問題を記しておきましょう!
この方式は、ダイアフラム破損することが欠点かな。
・液チャージ方式は、感温筒内に冷媒蒸気と一部液の状態で常時存在するよう充填されているので、常に飽和圧力に保たれている。 by echo
【◯】 これが液チャージ方式の特徴ですね。テキスト<8次:P105 冒頭>
・感温筒が液チャージ方式の温度自動膨張弁は、弁本体の温度が感温筒温度よりも低くなっても正常に作動する。 H28/08
【◯】 ぅむ。筒内の液と蒸気が常に混在しているからみたいだね。 テキスト<8次:P105 6行目~>
・感温筒液チャージ方式は、膨張弁本体の温度が感温筒温度よりも低くなっても正常に作動する。これにより広い蒸発温度の範囲で膨張弁が使用できるため、感温筒温度が過度に上昇しても影響が少ない。 by echo
【×】 感温筒温度が過度に上昇すると、膨張弁ダイヤフラムを破損してしまう。一般に感温筒許容上限温度は40~60℃としている。テキスト<8次:P105 7~16行>
・液チャージ方式は、弁解度が一定の場合、蒸発温度が低下するとともに設定過熱度が大きくなる傾向があるが、広い蒸発温度の範囲で膨張弁が使用できるため過熱度を追従できる。 by echo
【×】 ぃえ、蒸発温度を広い範囲に適用するには過熱度を設定し直す必要があります。テキスト<8次:P105 19行~>
ガスチャージ方式は、液チャージと違ってダイアフラム破損がないのが利点だね。
・ガスチャージ方式は、冷媒液の封入量を少なくしているため、一定の温度以上になると圧力が上がらなくなる。この時の圧力を最低作動圧力といい、一般にMOP付き温度自動膨張弁と呼ばれている。 by echo
【×】 「最低作動圧力」→「最高作動圧力」テキスト<8次:P105~P106冒頭まで>(ちょと、ミエミエの【×】もんだいかな。)
・MOP付き温度自動膨張弁は、ヒートポンプ装置のように感温筒温度が上昇しても、最高作動圧力(MOP値)より圧力が上がらないためダイアフラムを破損しない。 by echo
【◯】 パッケージエアコンに多く使用されているそうです。テキスト<8次:P106 5~8行>
・ガスチャージ方式であるMOP付き温度自動膨張弁は、始動時の液戻り防止や圧縮機駆動用電動機の過負荷防止などもできる特徴がある。 by echo
【◯】 理由は、MOP値より高い蒸発温度では弁が開かないため。テキスト<8次:P106 10行目~>
・ガスチャージ方式感温筒は、ダイアフラム受圧部温度を感温筒温度より常に高く維持する必要がある。 by echo
【◯】 そうなんです。こうしないと、飽和圧力が不安定になる、これがガスチャージの欠点。テキスト<8次:P106 14行目~>
・クロスチャージ方式は、冷凍装置の冷媒と異なる飽和圧力特性を持つ媒体を感温筒内にチャージしたものである。 by echo
【◯】 「クロスチャージ」なんだかカッコいいですね。テキスト<8次:P106 19行目>
・クロスチャージ方式は、広範囲の蒸発温度で運転される低温用冷凍装置に適している。 by echo
【◯】 クロスのおかげで低温からわりと高温まで過熱度設定値が保持できるそうです!テキスト<8次:P107 冒頭4行>
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『初級 冷凍受験テキスト』8次改訂版への見直し、済。(22/01/10)
【2016/05/26 新設】