1種冷凍学識計算攻略-問3:乾き度xを攻略をしよう!

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フィンコイル蒸発器と乾き度xを攻略します!

 この問題は、乾き度xについて知識がないと解けません。平成11年度なのでもうこの手の問題は出ないかもしれませんが…。

 と、書きましたが平成21年度問3にまるでコピペしたかのような同等の問題が出題されました。油断してはいけません。(2011年(平成23年)5月10日記す)

第一種冷凍機械責任者試験 平成11年度 問3(11月試験)

問3 R22空調フィンコイル蒸発気の仕様および運転条件は次のとおりである。

   ただし、蒸発器出口は乾き飽和蒸気の状態である。

平成11年度 問3(11月試験)仕様と運転条件

 この蒸発器について次の(1)、(2)、(3)に計算式を示して答えよ。

 ただし、空気と冷媒との間の温度差は算術平均温度差を用い、冷却管材の熱伝導抵抗は無視できるものとする。

 (1)  冷却能力 Φo (kW)

 (2) 風量 qa (kg/s)

 (3) 外表面伝熱面積 A (m^2)

(1)  冷却能力 Φo (kW)

乾き度x説明用p-h線図

 乾き度xと比エンタルピーの関係(左p-h線図と(1)式)は覚えておく。

 (1)式から蒸発器入口のヒエンタルピーhを求めます。

乾き度x公式式…(1)

 (1)式を変形して数値を代入します。

乾き度xと比エンタルピーの関係(1)式を変形して数値を代入

 冷却能力Φoは、

冷却能力Φo計算

答え Φo = 6.44 (kW)

(2) 風量 qa (kg/s)

 風量!?…、入口出口空気温度と比熱と冷凍能力といえばこの式でしょ。

 そうです、この式!

  Φo = qa・ca・(ta1 - ta2)

風量!?入口出口空気温度と比熱と冷凍能力といえばこの式

答え qa = 0.495 (kg/s)

 公式さえ知っていれば、楽勝です。

(3) 外表面伝熱面積 A (m^2)

 筋道建てて解いていきましょ、K → Δtm → A

  面積Aが入っている式は、やっぱし、これでしょ!

   Φo = K・A・Δtm ...(2)
   この式より、面積Aが求められます。

 まずは、K

Kの公式

 数値代入

Kの公式に数値代入

 今度は、Δtm

Δtmの式

 そして、(2)式より

Φo = K・A・Δtmの式

答え A = 5.6 (m^2)

 めでたし、めでたし。20点Get!です

 乾き度xを理解していないと、最初からつまづき手も足も出ません。健闘を祈る。

訂正箇所履歴

【2016/10/22 新設】

  • 計算式がスマホなどで崩れるため、自動で大きさが変化する画像にした。解説文等も見直し。(2017/04/09)
  • (1)の、乾き度xの公式が表示されていなかったので修正。(2023(R05)/08/16)

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