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蒸発式凝縮器(P76~P77)

 蒸発式凝縮器は、『初級 冷凍受験テキスト』<8次:P76~P77 (6.4 蒸発式凝縮器)>の2ページを一度熟読しよう。(テキスト<8次:P73>の冷却塔と混同しないこと)

蒸発式凝縮器の構造P76

 勉強や過去問をこなしていないと、簡単な問題なのに水冷、空冷凝縮器とすっかりこんがらかって間違ってしまう。図を見て頭の中にイメージしよう。

蒸発式凝縮器の構造概略図

  • 主としてアンモニア冷凍装置に使用する
  • ポンプで冷却管の上部に散水する
  • 管の中で冷媒は凝縮する
  • 冷却管下部から液となって受液器へ
  • 水の蒸発潜熱で冷却する
  • 外気の湿球温度が低いほど凝縮温度が下がる
  • 補給水が必要
  • 水滴を飛散防止するエリミネーター

・蒸発式凝縮器では、冷却コイルに散水ヘッダから水を散布して、主として水の蒸発潜熱を利用して冷媒を凝縮させる。 H21/06 答え

【◯】 ぅむ。 テキスト<8次:P76>を読み、図を見てイメージをふくらませるしかない。

・蒸発式凝縮器の凝縮温度は、入口空気の湿球温度および送風量には影響されない。 H10/06 
答え

【×】 湿球温度と送風量に影響される。テキスト<8次:P76 下から8行目~>。20年も前の問題であるが、基本的なことは変わらない。(2020(R02)/06/05記ス)

・蒸発式凝縮器では、空気の湿球温度が高くなると、凝縮温度も高くなる。 H11/06 答え

【◯】 テキスト<8次:P76>では  外気の湿球温度が低いほど凝縮温度が下がる。 と記されている。惑わされないように!
 湿球温度が高くなると凝縮のための冷却能力が減少し、凝縮温度(圧力)が高くなる。

・蒸発式凝縮器では、空気の湿球温度が低くなると凝縮温度は高くなる。 H24/06 答え

【×】 今度は、バツですよ。大丈夫でしたか?問題文を、よく読みましょう。  蒸発式凝縮器では、空気の湿球温度が低くなると凝縮温度は低くなる。

・蒸発式凝縮器は、水の蒸発潜熱を利用して冷却するので、凝縮圧力は外気の湿球温度と関係しない。 H13/06 H19/06 答え

【×】 潜熱は正しいですね。 外気の湿球温度が上がると冷却能力は悪くなり、凝縮温度(圧力)が高くなります。ので、外気の湿球温度に影響されます。

・蒸発式凝縮器は、水冷凝縮器と同様に冷却水の顕熱によって冷却作用が行われている。 H18/06 答え

【×】 潜熱によって、です。水が蒸発しているイメージを思い浮かべよう。
 顕熱と潜熱の違いを覚えよう(イメージしよう)
   顕熱:物体の状態変化なしに温度のみを変化させる熱。
   潜熱:物体の状態が変化する場合に必要な熱量。

・蒸発式凝縮器は、開放型冷却塔と同様に湿球温度を利用して冷却するが、飛散防止のエリミネーターがあるので補給水の必要がない。 by echo 答え

【×】 エリミネーターがあっても、開放型冷却塔同様に、連続的な補給水が必要であり水質管理が重要です。テキスト<8次:P76 下8行目~>


蒸発式凝縮器の伝熱

 他の凝縮器との凝縮温度比較がポイント。テキスト<7次:P77(6.4.2 蒸発式凝縮器の伝熱 )

 年代順に並べてあります。

・空冷凝縮器は、蒸発式凝縮器と比較して凝縮温度を低く保つことができ、主としてアンモニア冷凍装置に使われている。 H14/06 H19/06 答え

【×】 14年度→19年度、5年後に全く同じ問題です、絶対ゲットしよう。 テキスト<8次:P77 (6.4.2 蒸発式凝縮器の伝熱 )の13行目~>に、空冷凝縮器との比較が書いてある必ず読むべし。

 正しい文章は、
  蒸発式凝縮器は、空冷凝縮器と比較して凝縮温度を低く保つことができ、主としてアンモニア冷凍装置に使われている。

・蒸発式凝縮器は、冷却塔を使用する水冷凝縮器に比べて、凝縮温度を低く保つことができる。 H16/06 答え

【◯】 これは水冷凝縮器との比較です。テキスト<8次:P77 10行目近辺>水冷凝縮器に比べて凝縮温度を低く保てる。

・蒸発式凝縮器は空冷凝縮器と比較して、凝縮温度を高く保つことができる凝縮器であり、主としてアンモニア冷凍装置に使われている。 H26/06 答え

【×】 問題文中の「蒸発式凝縮器」と「空冷凝縮器」の位置や「高く」「低く」で惑わされる。が、あなたは大丈夫でしょう…。

正しい文章は、
  蒸発式凝縮器は空冷凝縮器と比較して、凝縮温度を低く保つことができる凝縮器であり、主としてアンモニア冷凍装置に使われている。

・蒸発式凝縮器と比較して、空冷凝縮器は凝縮温度を低く保つことができる凝縮器であり、主にアンモニア冷凍装置に使われている。 H29/06 答え

【×】 H26年度と同等の誤り問題ですが、文章の違いをお楽しみください。(汗 「空冷式凝縮器」ページにも置いておきましょう。

 正しい文章は、
  空冷凝縮器と比較して、蒸発式凝縮器は凝縮温度を低く保つことができる凝縮器であり、主にアンモニア冷凍装置に使われている。

・蒸発式凝縮器は、水の蒸発潜熱を利用して冷媒を凝縮させるので、一般に、空冷凝縮器よりも凝縮温度を低く保つことができる。 R01/06 答え

【◯】 祝!令和  蒸発潜熱 は頭に入れておこう。素直で良い問題ですね。

・蒸発式凝縮器は、空冷凝縮器と比較して凝縮温度が高く、主としてアンモニア冷凍装置に使われている。 R03/06 答え

【×】 もう楽勝すぎて嫌んなっちゃいましたね。健闘を祈る!

蒸発式凝縮器は、空冷凝縮器と比較して凝縮温度を低く保つことができ、主としてアンモニア冷凍装置に使われている。

・主にアンモニア冷凍装置に用いられている蒸発式凝縮器は、冷却塔とは異なり、冷却作用のほとんどは水の蒸発潜熱による。このため、冷却水はほぼ一定の温度で循環するが、水冷凝縮器に比べて凝縮温度は高くなる。 R06/06 答え

【×】 <解説略> テキスト<8次:P77 真ん中辺>

「主にアンモニア冷凍装置に用いられている蒸発式凝縮器は、冷却塔とは異なり、冷却作用のほとんどは水の蒸発潜熱による。このため、冷却水はほぼ一定の温度で循環するが、水冷凝縮器に比べて凝縮温度は低くなる。」

 03/03/26 2004/09/03 05/03/19 07/03/21 08/04/18 09/05/24 10/09/07 11/06/22 12/06/18 13/06/13 14/07/08 15/06/17 17/11/25  19/11/19 20/06/05 21/12/28 24/11/20

 『SIによる 初級 冷凍受験テキスト』7次改訂版への見直し、済。(14/07/08)
 『初級 冷凍受験テキスト』8次改訂版への見直し、済。(20/06/05)

修正・訂正箇所履歴

【2016/05/23 新設】

  • 「冷却塔」を「水冷凝縮器2 - Submenu」から「Submenu」へ移動した。(2017(H29)/02/04)
  • 「蒸発式凝縮器の伝熱」の解説文を見直し。(2017/11/25)
  • 挿絵を挿入。(2019(R1)/07/19)
  • テキスト8次改訂版(R01(2019)-11月改訂)へ対応、および、文章を見直し。(2020(R02)/06/05)
  • by echo 予想問題を追加。(21(R03)/12/28)

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【参考文献】

  • 初級 受検テキスト(SIによる初級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 上級 受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

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