EchoLand-plus
中間冷却器の熱収支を導き出し方をマスターしていても、「中間冷却器の必要冷凍能力Φm」で戸惑ってしまうかもしれません。
平成19年度と平成15年度に同等の問題ありです。楽勝に求めます。
基本式は、これ。(分からない方は勉強不足、2種学識計算攻略「この公式をとにかく暗記せよ!」へどうぞ)
Φo = qmL (h1 - h8) (Φm → Φoに訂正(2015(H27)/10/31))
よって、
答え qmL = 0.696 (kg/s)
中間冷却器の必要冷却能力Φmの求め方は2通りあります。
さて、この2つです。
ぅむ、(3)の問いで高段側冷媒循環量を求めるので、 1.の方法で求めましょう。(2.の方法は後述します。)
図は理論上のp-h線図です。中間冷却器では、
と、覚える。
なので、中間冷却器の必要冷却能力Φmは
Φm = qmL (h6 - h7) + qmL (h2 - h3)
と、覚える。
この問題は、理論値ではありませんから、実際の吐出し比エンタルピーh2´を求めます。(図を参考)
じゃ、値を入れます。
では、Φmの式に値を入れます。
ここで、h5 = h6
答え Φm = 54.5(kW)
(この年度の問題の流れからこの方法は必要無いですが、参考として記しておきます。)
まずは、基本式
Φm = qmL´(h3 - h6) …(1)
qmH = qmL´+ qmL …(2)
ここで、わからないのはqmHとqmL´です。qmHがわかれば、(1)式からΦmを求められます。
はい、中間冷却器の熱収支を考えます。
図を見て、中間冷却器に入るものと出るものを、左辺と右辺に並べます。
なので、
qmH・h6 + qmL・h2´ = qmH・h3 + qmL・h7
(h2´であることに注意してください。)
qmHを求めるため式を変形します。
qmH・h6 - qmH・h3 =qmL・h7 - qmL・h2´
ではなくて、
比エンタルピーの大小を考えて移行します。
qmL・h2´- qmL・h7 = qmH・h3 - qmH・h6
まとめて、
qmL(h2´- h7) = qmH(h3 - h6)
よってqmHは、
h2´を、求めます。((1.の方法)で求めましたが、また記しておきましょう。)
では、qmHを求めます。
じゃ、(2)式でqmL´を求めます。
qmH = qmL´ + qmL …(2)
では、(1)式で、Φmを!
答え Φm = 54.5(kW)
この(2.の方法)はよりも、この問題の場合は(3)でqmHを問われるので、そうですね!(1.の方法)で解いていったほうが良いでしょう。
まずは、基本式
Φm = qmL´ (h3 - h6)
qmH = qmL´ + qmL
ここで、問い(1)でqmLを、問い(2)でΦmを求めましたから、楽勝です。
答え qmH = 1.15(kg/s))
そんなわけで、 とっても長い解答になってしまいましたが、本番ではこんなに書ききれません。採点者の気持ちになって要点が通じるような、ざっくりカットした計算式を組み立ててください。
ご健闘をお祈りしています。
【2016/02/11 新設】