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圧縮機吐出しガスの一部をホットガスバイパス弁で絞り膨張させて低圧ガスにします。 そして、膨張弁で絞り膨張された湿り蒸気と混合されて蒸発器に吸い込まれていきます。
下図は、吐出しガスの一部を膨張弁直後の低圧側にホットガスバイパス弁を通して絞り膨張させ、容量制御を行っているR22冷凍装置の概略図である。(20点)
容量制御時の冷媒流量および図中の各点における比エンタルピー値はそれぞれ下記の通りである。
このとき、次の(1)~(3)について答えよ。
(1)この装置の冷凍サイクルを、装置の概略図の点1~6の各点とともに解答用紙のp-h線上に示せ。
(2)容量制御時の冷凍能力は何kWか。解答用紙に計算式を示した答えよ。
(3)容量制御時の成績係数はいくらか。解答用紙に計算式を示した答えよ。
軽くこなします。
線図を書く問題は、出る頻度が多いです。上級テキストに掲載されているp-h線図は、目を閉じていても書くことができるようになれば…、祝合格!
概略図を参考にしてください。
低負荷時に蒸発圧力が下がり(熱負荷が少ないと蒸発器内部で蒸発しすぎて蒸発温度と圧力が下がっていく) 圧縮機の吸込み圧力が一定の圧力から下がるのを、むりやり蒸発器入口に負荷を加えて容量制御するってことです。 次の問題(平成13年度)の液噴射弁による過熱度防止の冷凍サイクルと混同しないようにしてください。
どうですか、頭の中でイメージしてこの線図を思い浮かべられるようにしましょう。
なにわともあれ混合部分の熱収支の式を組み立てます。
さて、冷凍能力Φoを求める計算式は…、蒸発器入口の点に注意してくださいね。
Φo = qr(h1-h4) じゃ、ないですよ。
h1からh6です。
Φo = qr(h1-h6) …(1)
ここで、問題で指定されている数値を考えると、h6の比エンタルピーが分かりません。これが、この問題のポイントです。 この問題の作者が解いてもらいたいところ、つまり採点者が見るポイントになります。
さぁ、点4、点5、点6の熱収支計算式を考えます。
前ページで学習した、混合点で左辺に流入するもの、右辺に流出するものを書きましょう!
…(2)
(2)式から、h6を求めます。問1で書いたp-h線図に指定された数値を書き込んであります。
さぁ、(1)式から一気にかたづけましょう。
答え 60.45(kW)(60.5でもよいと思います。)
どうでしょうか、熱収支さえ分かれば手のひらで転がすように簡単です。もう、これはサービス問題のようになってしまいます。
(3)の問題は、怒濤のごとくサクッとかたづけましょう。
そうです、スマートに、スッキリに。
ってことで、比エンタルピーだけで求められる式ができあがりです。
これは、もう覚えているかもしれませんが…。ま、過去問こなしているうちに 自然に出てくる式だと思います。
答え 2.545(2.55でもよいと思います。)
はい!めでたし、めでたし。
【2016/10/22 新設】