二段圧縮一段膨張冷凍装置です。
設問で指定される運転条件（の数値）が少ないです。さて、このパズルを解けるかな？
第一種冷凍機械責任者試験 平成17年度（講習検定試験）
問1 下図は、R22を用いた二段圧縮一段膨張冷凍装置の理論冷凍サイクルであり、次の条件で運転されている。
このとき、次の(1)、(2)および(3)について、それぞれ解答用紙に計算式を示して答えよ。
ただし、圧縮機の機械的摩擦損失仕事の熱は冷媒に加えられ、配管での熱損失はないものとする。
（20点）
(1) 冷凍能力Φo（kW）はいくらか。
(2) 低段側冷媒循環量qmro（kg/s）はいくらか。
(3) 蒸発器入口冷媒蒸気の比エンタルピーh8（kJ/kg）はいくらか。
なにはともあれ、概略図と（線図）を描きましょう。
線図は設問に描かれています。数値を書き加えるとウッカリミスが減るかもね。概略図もサクッと描けられれば鬼に金棒です。 目をつぶっても描けるぐらいなら合格！
（1） 冷凍能力Φo（kW）はいくらか。
基本式は、これ。
Φk ＝ Φo ＋ PL ＋ PH
テキスト的には、『上級冷凍受験テキスト（日本冷凍空調学会）』の、P1右側4行目～(1.1)式までを参考にするしか無いだろう。
検定用の問題であるから、学識講習の時間でこの式の説明があると思われる。
この基本式が出てこなければ、この問1パズルは解けずに撃沈であろう。
では、基本式からΦoを。
はい、算数の時間ですね。くれぐれも、ポンミスをしませんように。
答え 43 (kW)
（2） 低段側冷媒循環量qmro（kg/s）はいくらか。
基本式は、これ。
2冷レベルの公式なので説明は略。
参考図
（1）で求めたΦo、43kWを描き加えました。
では、数値代入しましょ。
答え 0.239（kg/s）
（3） 蒸発器入口冷媒蒸気の比エンタルピーh8（kJ/kg）はいくらか。
基本式は、これ。
Φo ＝ qmro(h1 － h8)
よって、
答え 215（kJ/kg）
この年度は、熱収支を考える必要ないし、2冷レベルの公式のみですし、さらに講習でヒントがあれば楽勝のサービス問題でしょう。
訂正箇所履歴
【2018(H30)/06/18 新設】
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