1種冷凍学識計算講習検定試験攻略-問5:令和6年度

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高圧受液器(円筒胴圧力容器)

 公式を一通り暗記してあれば大丈夫でしょう。

第一種冷凍機械責任者試験 令和6年度(講習検定試験)

5. 屋外に設置されて、凝縮温度50℃で運転される R 410A 冷凍装置の高圧受液器(円筒胴圧力容器)を下記の仕様で製作したい。このとき、次の(1)および(2)について、解答用紙に計算式を示して答えよ。ただし、R 410A の凝縮温度50℃における高圧部設計圧力 P は2.96 Mpaとする。(20点)

[高圧受液器(円筒胴圧力容器)の仕様]
 円筒胴材料        SM 400B(JIS G 3106)
 円筒胴材料の許容引張応力 σa = 100 N/mm2
 円筒胴内径        Di = 420 mm
 円筒胴の腐れしろ      α = 1 mm
 溶接継手の効率       η = 0.70

 (1) 円筒胴板の最小必要厚さ ta (mm) を整数値にて求めよ。

 (2) 最小必要厚さで製作した高圧受液器に設計圧力が作用したとき、円筒胴板に誘起される接線方向の引張応力σt (N/mm2) と、長手方向の引張応力σl (N/mm2) をそれぞれ求めよ。

(仕様)と使用する公式

 与えられた条件と勉強して覚えた公式で上手に導き出しましょう。

仕様
  • SM400B(JIS G 3106)
  • P = 2.96 Mpa
  • σa = 100 N/mm2
  • Di = 420 mm
  • α = 1 mm
  • η = 0.70
使用する公式
  • ta = {(PDi) / (2σaη - 1.2P)} + α
  • σt = (PDi) / (2ta)
  • σl = (PDi) / (4ta)

(1) 円筒胴板の最小必要厚さ ta (mm) を整数値似て求めよ。

 最小必要厚さ ta を求める式は下記で求められます。数値代入して一気に。

  ta = {(PDi) / (2σaη - 1.2P)} + α

    = {(2.96 × 420) / (2 × 100 × 0.70 - 1.2 × 2.96)} + 1

    = 1243.2 / (140 - 3.552) + 1

    = 9.1111632 + 1

    ≒ 10.1


 )切り上げすること。(10 mm にすると、0点

   答え 11 (mm)

(2) 最小必要厚さで制作した高圧受液器に設計圧力が作用したとき、円筒胴板に誘起される接線方向の引張応力σt (N/mm2) と、長手方向の引張応力σl (N/mm2) をそれぞれ求めよ。

 (1)で求めた板材の厚さを ta = 11 (mm) として計算します。


接線方向の引張応力σt

  σt = (PDi) / (2ta)

    = (2.96 × 420) / (2 × 11)

    = 1243.2 / 22

    = 56.50909

    ≒ 56.5

長手方向の引張応力σl

  σl = (PDi) / (4ta)

    = (2.96 × 420) / (4 × 11)

    = 1243.2 / 44

    = 28.2545

    ≒ 28.3


   答え σt = 56.5 (N/mm2) σl = 28.3 (N/mm2)

コメント

 昨年はつまづきやうっかり誘発の💩問題でしたが、今年度は公式さえ覚えておけば楽勝のサービス問題でした。🙌

訂正箇所履歴

【2024(R06)/06/29 新設】

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