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落とすことがないであろう素直な問題です。
問5 下記仕様圧力容器の薄肉円筒胴を設計したい。このとき、次の(1)~(4)について、それぞれ解答用紙に計算式を示して答えよ。(20点)
(仕様)
設計圧力 P = 2.21 Mpa
薄肉円筒胴材料の許容引張応力 σa = 100 N/mm2
薄肉円筒胴内径 Di = 440 mm
溶接継手の効率 η = 0.60
腐れしろ α = 1 mm
選択できる板材の厚さ 8 mm、9 mm、10 mm、11 mm、12 mm
(1) 腐れしろを考慮した薄肉円筒胴の最小の必要厚さta(mm)を小数点以下2桁まで求めよ。
(2) 選択すべき薄肉円筒胴使用板材の最小の厚さを決定せよ。
(3) 決定した板厚の薄肉円筒胴内に設計圧力が作用するとき、薄肉円筒胴の長手方向に生じる引張応力σl(N/mm2)を小数点以下1桁まで求めよ。
(4) 決定した板厚の薄肉円筒胴内に設計圧力が作用するとき、薄肉円筒胴の接線方向に生じる引張応力σt(N/mm2)を小数点以下1桁まで求めよ。
与えられた条件と勉強して覚えた公式で上手に導き出しましょう。
最小必要厚さ taを求める式は覚えてしまいましょう。設問では、すべての数値が揃っていますので楽勝です。
taの式。
では、数値代入して。
答え 9.29 (mm) 「9.30」とか「9.3」は、ダメだよ。
(1)で求めた厚さよりも厚い材料を選択すること。(8 mm、9 mmは、ダメだよ。これ間違うと(3)(4)は撃沈。)ま、過去問してなくても常識的にわかるでしょう。
答え 薄肉円筒胴使用板材の最小の厚さは 9.29mmであるから、これよりも厚い 10mmの板材を選択する。
(2)で選択した 10mmの板材で計算します。他の数値はすべて揃っていますので楽勝です。長手方向の引張応力σl求める式は覚えてしまいましょう。
σlの式。
では、数値代入して。
答え 24.3 N/mm2
(2)で選択した 10mmの板材で計算します。他の数値はすべて揃っていますので楽勝です。接線方向の引張応力σt求める式は覚えてしまいましょう。
σlの式。
では、数値代入して。
答え 48.6 N/mm2 (σlの2倍です。)
公式さえ覚えていれば、超楽勝のサービス問題です。これを落とすようであれば論外。
【2022(R04)/10/04 新設】