1種冷凍学識計算講習検定試験攻略-問5:平成26年度

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R404A冷凍装置の高圧受液器として使用したい薄肉円筒胴圧力容器

 26年度は少々ヒネられたかな。

 注)  最高使用圧力 は、『上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』8次改訂版(H27(2015)/11/20改訂)より、  限界圧力 と変わっています。

第一種冷凍機械責任者試験 平成26年度(講習検定試験)

問5 下記仕様で制作された薄肉円筒胴圧力容器がある。

平成26年度1種冷凍講習検定試験問5 R404A用高圧受液器の薄肉円筒胴の仕様

 この圧力容器を基準凝縮温度50℃で運転されるR404A冷凍装置の高圧受液器として使用したい。これについて、次の(1)および(2)について、それぞれ解答用紙の所定欄に計算式を示して答えよ。 ただし、R404Aの基準凝縮温度50℃における高圧部設計圧力は2.21Mpaである。   (20点)

 (1) この受液器の使用の可否を冷凍保安規則関係例示基準に基づき判定せよ。

 (2) この受液器を最小の必要耐圧試験圧力で、液圧による耐圧試験を実施するとき、円筒胴板に誘起される最大引張応力は、使用板材の許容引張応力の何%になるか。

(仕様)と覚えた公式

 与えられた条件と勉強して覚えた公式で上手に導き出しましょう。

仕様
  • Do = 500 mm
  • t = 9 mm
  • σa = 100 N/mm^2
  • η = 0.7 α = 1 mm
  • 50℃ 2.21Mpa
覚えた公式
  • taの公式
  • Paの公式
    (ta=t)
  • σtの公式

(1) この受液器の使用の可否を冷凍保安規則関係例示基準に基づき判定せよ。

内径Diは、

 Di=Do-2t=500-2×9=482


 必要厚さtaは、

taを求める


答え
設問の  胴板厚さt=9mm は、  必要厚さta=8.76mm より大きいので使用可能である。

【別解】

Paの公式

 設問の  胴板厚さt を  必要厚さta として、最高使用圧力Paを求める。

Paを求める


答え
 最高使用圧力 Pa=2.27Mpa は、  設計圧力P=2.21Mpa より高いので使用可能である。


   切り上げ と  切り捨て に注意するべし

(2) この受液器を最小の必要耐圧試験圧力で、液圧による耐圧試験を実施するとき、円筒胴板に誘起される最大引張応力は、使用板材の許容引張応力の何%になるか。

 必要な最小耐圧試験圧力は、許容圧力または設計圧力のいずれか低い方の1.5倍以上の圧力Pであるから、

  P=2.21×1.5=3.315Mpa である。

 よってσtは、

σtを求める

 円筒胴板に誘起される  最大引張応力σt と、使用板材の  許容引張応力σa の比は、

σt/σaを求める

   答え 88.8 %

コメント

 過去問こなしていれば、どうってことないと思います。ぁ、講習検定ですから、よく講義を聞いていれば大丈夫かと…。

訂正箇所履歴

【2018(H30)/09/30 新設】

  •   仕様板材 →  使用板材
  • (2)のσtを求める式でDiを「410」→「482」に訂正。(2022(R04)/02/23)
  • ηの数値代入が誤植していたので赤字で修正。(2024(R06)/10/15)
    Paを求める
        ↓
    Paを求める


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