1種冷凍学識計算講習検定試験攻略-問1:平成24年度

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近年稀な簡単な問題です。

 実際の値でなく理論値のみの計算です。(時代が変わっていきます、R22ではなくR404Aの冷凍装置です。)

第一種冷凍機械責任者試験 平成24年度(講習検定試験)

第一種冷凍機械責任者試験 平成24年度(講習検定試験)

なにはともあれ、概略図と線図を描きましょう。

 スラスラと書けることが出来るぐらいになれば、合格ラインでしょう。

平成24年度講習検定試験問1の概略図とp-h線図


 以下の解説は「1種学識計算攻略」の内容を理解しているとして面倒なところは省いて説明しています。不明な点があれば、 お気軽にメールください。


(1) 低段側冷媒循環量qmro

 これは2冷レベルの問題、解けないようであれば勉強不足です。

  Φo = qmro(h1 - h8)

 なので、

  qmro = Φo / (h1 - h8) ここに、h7 = h8

 よって、

  qmro = 38.6 / (351 - 200) = 38.6 / 151 = 0.255691 ≒ 0.256

 答え 0.256(kg/s)

(2) 高段側冷媒循環量qmrk

 まず、基本式はこれ

  qmrk = q´mro+qmro

 qmroは(1)で求めましたから、q´mroを求めましょう。

  q´mro = qmrk - qmro

 と、いう具合に変形したりしますが、q´mro を求めるにはqmrkを求めねばなりませぬ。さぁ、どうしましょう。この辺が1種冷凍の峠になるでしょう。

 そっ!そうです、そうなんです、さんざん勉強しました。中間冷却器の熱収支の式を組み立てます。


 わかりやすくするため、右に上図の中間冷却器部分を抜き出してみましょう。そうすれば、q´mroを求めなくともよくなります。

 さぁっ!

 左辺に入るもの、右辺に出るものを書きましょう。

  qmrk・h5qmro・h2qmrk・h3 qmro・h7

 まとめます。

  qmro(h2 - h7)= qmrk(h3 - h5)

平成24年度講習検定試験問1の中間冷却器概略図

 qmrkは、

qmrkを求める計算式

      = 0.256 × 1.4545454 = 0.3723636 ≒ 0.372

答え 0.372(kg/s)

(3) 低段および高段圧縮機の総理論圧縮動力Pth(kW)を求めよ。

 総理論圧縮動力は、低段と高段の和ですね。

  Pth = PL + PH

   PL = qmro(h2 - h1)

   PH = qmrk(h4 - h3)

 よって、

 Pth = qmro(h2 - h1)+ qmrk(h4 - h3)

   = 0.256(376 - 351)+ 0.372(385 - 365) 

   = 0.256 × 25 + 0.372 × 20

   = 6.4 + 7.44

   = 13.84

 答え 13.8(kW) Φoが38.6なので13.8にしました。(13.84でも減点なしと思います。)

(4) 理論成績係数(COP)th.Rを求めよ。

 楽勝ですが、ポンミスとかで間違えて涙目にならないように、最後まで慎重に。

 (COP)th.R = Φo / Pth

 (COP)th.R = 38.6 / 13.8 = 2.7971014 ≒ 2.80

 答え 2.80

訂正箇所履歴

【2016/02/11 新設】

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