ローフィン管を使用した水冷凝縮器
過去問をこなしていれば特に難しいこともない…。冷却管の全長を求める問題が少々頭の体操かな？
第一種冷凍機械責任者試験 平成19年度 問3（11月試験）
問3 ローフィン管を使用した水冷凝縮器の仕様および運転条件は下記のとおりである。この凝縮器について、次の（1）、（2）および（3）の問に、解答用紙の所定の欄に計算式を示して答えよ。
ただし、冷媒と冷却水との間の温度差は算術平均温度差を用い、冷却管材の熱伝導抵抗は無視できるものとする。
（20点）
（1） 凝縮負荷Φk(kW)を求めよ。
（2） 冷却管の外表面積基準の熱通過率K［kW/(m^2・K)］を求めよ。
（3） 冷媒と冷却水との間の算術平均温度差が6Kのとき冷却管の全長L (m)を求めよ。
(1) 凝縮負荷Φk(kW)を求めよ。
基本式はこれ。
Φk ＝ Cw・qmw・(tw2 － tw1)
『上級 冷凍受験テキスト：日本冷凍空調学会』＜9次(8次)：P84 (7.3)式＞ ← この空冷凝縮器の式を水冷凝縮器に置き換える。→このことがテキスト＜9次：P91左（解）の 1)＞＜8次：P89右（解）の 1)＞の説明に書かれている。
公式さえ知っていれば、楽勝の問題です。じゃ、数値代入しましょう。
答え Φk ＝ 30.2 (kW)
(2) 冷却管の外表面積基準の熱通過率K［kW/(m^2・K)］を求めよ。
下図と基本式は、1種学識計算攻略問3の［有効内外面積比mについて］からコピペ
ローフィンチューブ
基本式はこれ、
【参考】 テキスト＜9次：P88右(7.9)式、P91右（解）の2)＞＜8次：P87右(7.9)式、P89右（解）の2)＞
数値を代入して
答え K ＝ 0.870［kW/(m^2・K)］
(3) 冷媒と冷却水との間の算術平均温度差が6Kのとき冷却管の全長L (m)を求めよ。
解き方は、テキスト＜9次：P90~91の例題7.3＞＜8次：P88~89の例題7.3＞を参照してもらいたい。ズバリですから。
ちょっと、流れを書いておきましょう。
- Φk ＝ K・A・Δtm より、伝熱面積Aを求める。
- m ＝ Ao/Ai より、管内部面積Aiを求める。
- Ai ＝ π・di・L より、総冷却管管長Lを求める。
ローフィンチューブ
（この図はフィン加工してない（作図が疲れたので…））
基本式
【参考】 テキスト＜9次：例題7.3 P91左下辺り＞＜8次：例題7.3 P89右下辺り＞
数値を代入して一気に。
答え L ＝ 25.3 (m)
訂正箇所履歴
【2016/02/27 新設】
- 数式の画像など全般的に見直し。（2017(H29)/05/04）
- （3）、L=Ai/π・diの計算式を誤植のしていたため修正。（＿BHX様、ご指摘ありがとうございました。）（2018(H30)/05/24）
- 『上級 冷凍受験テキスト』9次改訂版に対応。（2023(R05)/06/11）