ローフィンチューブ水冷凝縮器
総冷却管長L
がポイントかな。
第一種冷凍機械責任者試験 平成28年度（講習検定試験）
問3 ローフィンチューブを冷却管として使用した水冷凝縮器があり、その仕様と運転条件は下記のとおりである。次の(1)～(3)について、解答用紙に計算式を示して答えよ。
ただし、冷媒と冷却水との温度差は算術平均温度差を用い、冷却管材の熱伝導抵抗は無視できるものとする。
（20点）
(1) 冷却管の外表面基準の熱通過率K[kW/(m^2・K)]を求めよ。
(2) 凝縮負荷Φk(kW)を求めよ。
(3) 冷媒と冷却水との平均温度差をΔtm ＝ 10Kにするために必要な冷媒側伝熱面積Ar(m^2)および必要な総冷却管長L(m)を求めよ。
図と解き方
与えられた条件と勉強して覚えた公式で上手に導き出しましょう。
ローフィン管概略図
仕様および運転条件
- tw1＝32 ℃
- tw2＝37 ℃
- qmw＝70 kg/min
- αw＝8.5 kW/(m^2・K)
- f＝0.01 m^2・K/kW
- Cw＝4.2 kJ/(kg・K)
- αr＝2.4 kW/(m^2・K)
- di＝12.7 mm
- ｍ＝3.5
覚えた公式
- Φk＝Cw・qmw(tw2－tw1)
- Φk＝K・Ar・Δtm
- 内側表面積Ai＝π・di・L
(1) 冷却管の外表面基準の熱通過率K[kW/(m^2・K)]を求めよ。
特に説明はいらないでしょう。
答え 1.16 [kW/(m^2・K)]
(2) 凝縮負荷Φk(kW)を求めよ。
特に説明はいらないでしょう。
注） qmwは kg/min
から kg/s
へ単位換算すること。
答え 24.5 (kW)
(3) 冷媒と冷却水との平均温度差をΔtm ＝ 10Kにするために必要な冷媒側伝熱面積Ar(m^2)および必要な総冷却管長L(m)を求めよ。
Δtmを10Kにするために、冷媒側伝熱面積Arは、
外側表面はギザギザとフィンがあるけれど、なんといっても作画が面倒なので、ま、こんな感じで…。
内側有効伝熱面積 Ai
は、冷媒側伝熱面積 Ar
と有効内外伝熱面積比 ｍ
によって、次式で求められる。
内側表面積 Ai＝π・di・L
より、
答え 15.1 (m)
コメント
(3)がポイントかな。ま、落ち着いて考えれば大丈夫かと。
訂正箇所履歴
【2018(H30)/09/15 新設】
- （3）の「冷媒側伝熱面積Aiは、」→「冷媒側伝熱面積Arは、」に訂正。 （2020(R02)/03/29）