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1台の圧縮機と2台の蒸発器の冷凍サイクル。ちょと、戸惑いますが、眺めている内に、たいしたことないと思ってきます。たぶん。
問2 アンモニアを冷媒とする蒸発温度の異なる2台の蒸発器を1台の圧縮機で冷却する冷凍装置は、下図のとおりである。
この装置において、蒸発器Ⅰを流れる流量(kg/s)と蒸発器Ⅱを流れる流量(kg/s)の比は1:1である。この装置の冷凍サイクルの運転条件と圧縮機の効率は、下記のとおりである。
この装置について、次の(1)~(4)の問に、解答用紙の所定欄に計算式を示して答えよ。
ただし、配管での熱の出入りはないものとする。 (20点)
(1)凝縮器を流れる実際の冷媒循環量qmr(kg/s)を求めよ。
(2)蒸発器Ⅰと蒸発器Ⅱの合計の実際の冷凍能力Φo(kW)を求めよ。
(3)圧縮機の実際の圧縮軸動力P(kW)を求めよ。
(4)実勢の成績係数(COP)Rを求めよ。
テキストでは、『上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<9次(8次):P21 (図2.11 )>です。
ここで、注意するのはピストン押しのけ量の単位です。出題では(m^3/h)の数値です。(m^3/s)に変換して計算しましょう。 (この公式がわからない場合は、2種から勉強やり直しです。)
答え 0.2 (kg/s)
冷凍能力Φoは、蒸発器ⅠとⅡの冷凍能力をそれぞれ、Φo1とΦo2とする。
図を見ながらどうぞ。
Φo = Φo1 + Φo2 で、ある。
Φo1 = qmr1(h5 - h4))
Φo1 = qmr2(h8 - h7))
ここで、問題で指定されているqmrの条件は、
qmr1 : qmr2 = 1 : 1 である。
なので、
Φo1 = 1/2qmr(h5 - h4)
Φo1 = 1/2qmr(h8 - h7) と、なる。
そういうわけで、
答え Φo = 218 kW
さて。Pは、
ですが、h1が不明です。h1を導き出すには、a点の熱収支を式にまとめればよいですね。
出るものを左辺、入るものを右辺にまとめます。
qmr・h1 = qmr1・h6 + qmr2・h8
ここに、
qmr1 = 1/2qmr
qmr2 = 1/2qmr
なので、
qmr・h1 = 1/2qmr・h6 + 1/2qmr・h8
h1を求め、Pまで一気に。
答え P = 73 kW
さくっと、
答え (COP)R = 3.0
この問題の要点は、
ぐらいかな。他は、第2種冷凍レベルです。
上記の解説から、市販の模範解答のように一気に組み立てた式を作り短縮する練習をしましょう。本番ではこんなに書くスペースがありません。ご健闘をお祈りします。
ご健闘をお祈りします。
【2016/02/11 新設】