2種冷凍学識計算攻略-過去問
元年度の問2と同等です。
2種冷凍「学識」令和4年度問2
問2 冷凍装置が、下記の条件で運転されている。このとき、実際の圧縮機駆動の軸動力 P と実際の成績係数（COP)R について、（1）から（5）のうち正しい答えに最も近い組合せはどれか。 ただし、圧縮機の機械的摩擦損失仕事は吐出しガスに熱として加わるものとする。また、配管での熱の出入りおよび圧力損失はないものとする。
（運転条件）
圧縮機のピストン押しのけ量 V ＝ 400 m3/h
圧縮機吸込み蒸気の比体積 v1 ＝ 0.1 m3/kg
圧縮機吸込み蒸気の比エンタルピー h1 ＝ 360 kJ/kg
断熱圧縮後の吐出しガスの比エンタルピー h2 ＝ 400 kJ/kg
蒸発器入口冷媒の比エンタルピー h4 ＝ 230 kJ/kg
圧縮機の体積効率 ηv ＝ 0.75
圧縮機の断熱効率 ηc ＝ 0.80
圧縮機の機械効率 ηm ＝ 0.85
（1）P ＝ 48.8 kW、(COP)R ＝ 4.25
（2）P ＝ 33.2 kW、(COP)R ＝ 2.21
（3）P ＝ 33.2 kW、(COP)R ＝ 3.25
（4）P ＝ 48.8 kW、(COP)R ＝ 2.21
（5）P ＝ 33.2 kW、(COP)R ＝ 4.25
さぁ、p-h線図を書いてみましょう。
わかっている項目と数値も、書きましょう。
- V ＝ 400 m3/h
- v1 ＝ 0.1 m3/kg
- h1 ＝ 360 kJ/kg
- h2 ＝ 400 kJ/kg
- h4 ＝ 230 kJ/kg
- ηv ＝ 0.75
- ηc ＝ 0.80
- ηm ＝ 0.85
それでは、必要な公式を揃えましょう。
V ηv ＝ qmrv ... (1)
(1)より qmr は、
qmr ＝ Vηv / v kg/s
ここで、v ＝ v1
P ＝ qmr（h2 － h1） / ηc ηm kW
Φo ＝ qmr（h1 － h4）
(COP)R ＝ Φo / P
これで、必要な公式が出揃いました。（本番で、速攻でここまで整理できれば合格！）
qmr を求め、P を求めましょう。
qmr を求める。
qmr ＝ Vηv / v
ここに、v ＝ v1
qmr ＝ (400/3600 × 0.75) / 0.1
( m3/h → m3/s Vの単位変換を忘れないように！)
＝ 0.08333 / 0.1 ＝ 0.8333
≒ 0.83
P を求める。
P ＝ qmr（h2 － h1） / ηc ηm
＝ 0.83 × (400 － 360) / 0.80 × 0.85
＝ 33.2 / 0.68 ＝ 48.823529
≒ 48.8 kW
Φoを求め、（COP)R を求めましょう。
Φo を求める。
Φo ＝ qmr（h1 － h4）
＝ 0.83 × (360 － 230)
＝ 0.83 × 130 ＝ 107.9
(COP)R を求める。
(COP)R ＝ Φo / P
＝ 107.9 / 48.8
＝ 2.211065
≒ 2.21
実際の成績係数を導き出せすことができれば楽勝の問題でした。ご健闘をお祈りします。
修正・訂正箇所履歴
【2023(R05)/01/07 新設】（← 履歴をここに作った日）
- 「ここで、V ＝ v1」 → 「ここで、v ＝ v1」（「V」大文字から「v」小文字へ） （2023(R05)/01/08）
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