感温筒の位置や動作不良を把握しておきましょう。
外れた時と、ガスが漏れた時がキモかな。『初級 冷凍受験テキスト』<8次:P107 ((3) 感温筒の取付け)>
8次改訂版コメ: 8次改訂版から「電子膨張弁」が約3ページ分が新規に追加された。世の流れから見ると遅すぎる感もある。とうぜん!?過去問題はない。電子膨張弁の専用ページを作成する予定。(2022(R04)/01/11記ス)
管径の違いで位置が違うので覚えておきましょう。意外に試験で出題されていないので、作図と予想問題 by echo を置いておきます。
感温筒取り付け位置(吸込み管経20ミリ以下)概略図
感温筒取り付け位置(吸込み管経20ミリ超え)概略図
・管径20mmを超えるの吸込み管に、感温筒を取り付ける場合は、管の中心下側45°の部分に伝熱がよくなるように銅バンドでしっかり密着させる。 by echo
【◯】 図参照。テキスト<8次:P107 10行目~>
テキスト<8次:P107 13行目の太字>が大事。 外れると、開く。
と、覚えておけばよいだろう。(echoが概略図を書いてみたんで、ダイヤフラムとニードル弁の微妙な変化を見てちょうだい。)
(感温筒が正常に取付けられた状態)
(感温筒が外れた状態)
・温度自動膨張弁は、感温筒が吸込み管からはずれていると弁は閉止状態となる。 H09/08
【×】 吸込み管からはずれた感温筒部は温度(圧力)が上昇し、冷媒量を増加する方向に働くので弁は開状態になる。(はず開)
・温度自動膨張弁の感温筒が外れると、膨張弁が閉じて過熱度が高くなり、冷凍能力が小さくなる。 H25/08
【×】 楽勝だね。(ハズカイ)
温度自動膨張弁の感温筒が外れると、膨張弁が大きく開いて液戻りを生じ、冷凍能力が小さくなる。
・温度自動膨張弁の感温筒が吸込み管から外れると、膨張弁は閉じて冷凍装置が冷えなくなる。 H28/08
【×】 もう大丈夫だね。(ハズカイ!)
温度自動膨張弁の感温筒が吸込み管から外れると、膨張弁は大きく開いて冷凍装置が冷えなくなる。
テキスト<8次:P107 15行目の太字>が大事。 漏れると、閉じる。
と覚えよう。(概略図を書いたので、ダイヤフラムとニードル弁の微妙な変化を見てください。)
(感温筒が正常に取付けられた状態)
(感温筒がガス漏れした状態)
・温度自動膨張弁の感温筒内に封入されている冷媒が漏れると、膨張弁は全開となる。H10/08
【×】 感温筒内の圧力が低下(図でいうとガスが完全に漏れて、P1がゼロになってしまっている)し、膨張弁開度は閉じる方向に動作する。
・温度自動膨張弁の感温筒にチャージされている冷媒が漏れると、膨張弁は開いたままとなる。 H17/08
【×】 感温筒が、はずれたとき、チャージ冷媒が漏れたとき、絶対覚えてね。とりあえず丸覚えだけでもいいから…、テキストの構造図や取り付け図やechoの図を見ていると、なんとなくわかってくるよ。
・温度自動膨張弁の感温筒にチャージされている冷媒が漏れると膨張弁が大きく開いて液戻りが生じる。 H29/08
【×】 液戻りになるのは、外れたときですね。(モレトジ!)
正しい文章は、
温度自動膨張弁の感温筒にチャージされている冷媒が漏れると膨張弁が閉じて、冷凍装置が冷えなくなる。
外れた時と、冷媒が漏れた時の、コラボ問題です。
・温度自動膨張弁の感温筒が蒸発器出口管からはずれると、膨張弁開度は小さくなり、感温筒内の冷媒が漏れると、膨張弁開度は大きくなる。 H14/08
【×】 ハズカイ!モレトジ!
蒸発器出口管からはずれた感温筒は温度(圧力)が上昇し、膨張弁開度は大きくなり、感温筒内の冷媒が漏れると圧力が低下し弁開度は小さくなる。
取り付け位置の出題が、意外に少ない。見逃しか?(2014(H26)/07/17記ス。)
・感温筒は、蒸発器出口冷媒の温度を出口管壁を介して検知して、過熱度を制御するので、感温筒の取付けは重要である。温度自動膨張弁の感温筒の取付け場所は、冷却コイルのヘッダが適切である。 R04/08
【×】 冷媒液や油が溜まるヘッダは取付不可。感温筒は外部均圧管よりも蒸発器側(上流側)に取付ける
・外部均圧形温度自動膨張弁の感温筒は、膨張弁の弁軸から弁出口の冷媒が漏れることがあるので、均圧管の下流側に取付けるのがよい。 H26/08
【×】 テキスト<8次:P107 (図9.7 吸込み管を立ち上げる場合)の小さな説明文をここに引用する。 この位置でもよい.ただし外部均圧管は感温筒よりも圧縮機側からとること.
よって、
「外部均圧管は感温筒よりも圧縮機側からとる」または、「感温筒は外部均圧管よりも蒸発器側(上流側)に取付ける」
(上流側、下流側は、冷媒の流れを水(川)の流れにイメージすればよい。)
感温筒取り付け位置上流側 概略図
正しい文章は、
外部均圧形温度自動膨張弁の感温筒は、膨張弁の弁軸から弁出口の冷媒が漏れることがあるので、均圧管の上流側に取り付けるのがよい。
液ガス熱交換器のある冷凍装置サイクル図
凝縮圧力と蒸発圧力の圧力差が膨張弁の容量に関係します。『テキスト<8次:P108>
・温度自動膨張弁の容量は、弁開度と弁オリフィス口径が同じであっても、凝縮圧力と蒸発圧力との圧力差によって異なる。 H21/08
【◯】 そのとおり。
オリフィスと圧力差に関しての問題は意外に少ない。この年度が初めて?テキスト<8次:P108 ((4) 高低圧圧力差と弁容量)>の冒頭。ズバリ的に記されている。
・冬季の空冷凝縮器を用いた冷凍装置では、凝縮圧力が低下し膨張弁の弁前後の圧力差が小さくなって、冷媒流量が減少し冷凍能力が低下する。 by echo
【◯】 凝縮圧力が低下し蒸発圧力との圧力差が小さくなる。よって、弁前後の圧力差も小さくなって冷媒流量が減少します。テキスト<8次:P108 9行目~>
・冬季の空冷凝縮器を用いた冷凍装置では、凝縮圧力が低下し冷凍能力が低下するので、凝縮器の送風量を減らしたり凝縮圧力調整弁を用いて凝縮圧力を高くしている。 by echo
【◯】 そうです。テキスト<8次:P106 11行目~>
弁の容量による違いを把握しよう。『初級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<8次:P108>
・温度自動膨張弁の容量が過大なものを選定すると、冷媒流量と過熱度が周期的に変動するハンチング現象を生じやすくなる。 H11/08
【◯】 弁流量と蒸発温度、過熱度が数分から十数分間の周期で振動的に変動するハンチング現象が生じやすくなる。テキスト<8次:P108 下から2行目>
・膨張弁の容量が蒸発器の容量に対して小さ過ぎる場合、ハンチングは生じやすくなり、熱負荷の大きなときに冷媒流量が不足する。 H19/08
・膨張弁の容量が蒸発器の容量に対して小さ過ぎる場合、冷媒流量と過熱度が周期的に変動するハンチング現象を生じやすくなり、熱負荷の大きなときに冷媒流量が不足する。 H26/08
・膨張弁容量が蒸発器の容量に対して小さ過ぎる場合、ハンチングを生じやすくなり、熱負荷の大きなときに冷媒流量が不足する。 H30/08
【3つとも ×】 容量が小さいハンチング絡みの問いは、忘れた頃に出題されます。
膨張弁の容量が蒸発器の容量に対して小さ過ぎる場合、ハンチングは生じにくくなり、
です。うっかり◯としないように。
・蒸発器の熱負荷変動に対応して、蒸発器出口の冷媒過熱度を5K前後に制御するために、最大熱負荷に対して2倍程度の定格容量の膨張弁を選定する必要がある。 H24/08
【×】 なぜ、バツなのか。
「5K前後に制御」は特に問題ないと思う。(<8次:P100 下から6行目(過熱度を3~8kに))
で、2倍程度の良し悪しはテキストにはズバリ書かれていない。(<8次:P108>)
そこで、最大熱負荷と同じでいいんじゃないの。2倍はでかいよね。みたいに考えるしかない…。健闘を祈る。
チョとおまけ(お時間があればどうぞ。)
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『初級 冷凍受験テキスト』8次改訂版への見直し、済。(22/01/10)
【2016(H28)/05/26 新設】