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圧縮機の吐出し管(圧縮機→凝縮器)P128~P130

冷凍サイクル図-吐出し配管


 圧縮機の吐出し配管は、図の赤い点線部分で、圧縮機から凝縮器までである。あとあと、混同しないように、配管箇所をを意識して問題を解きましょう。

 『初級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<8次:P128~P130 (10.4 吐出しガス配管)>です。


圧縮機吐出し配管のサイズP128

 テキスト的には、まずは、管のサイズのお勉強だ。<8次:P128 (10.4.1 吐出しガス配管のサイズ)>。ポツリポツリと出題される。他の箇所のサイズと混同しないように!


(1)管径 P128

 冷凍機油が確実に運ばれるガス速度を得るための管径とは。テキスト<8次:P128 (1)

・吐出し管の口径は、冷凍機油を確実に運ぶためのガス速度が確保できるようなサイズにする。 H14/10 答え

【◯】 テキスト<8次:P128 (10.4.1 吐出しガス配管のサイズ)>の冒頭の文章が超大事。
最小のガス速度(冷凍機油を確実に運ぶためのガス速度が確保できるようなサイズ)
  横走り管 約3.5m/s以上
  立ち上がり管 約6m/s以上
上限のガス速度(過大な圧力降下及び騒音を生じないガス速度)
  一般に25m/s以下
この配管の問題は、3冷でも具体的な数値を問われる、覚えよう。

・吐出し配管は、抵抗を小さくするためできるだけ太くするほうがよい。 H10/10 答え

【×】 吐出し管の口径は、冷凍機油を確実に運ぶためのガス速度が確保できるようなサイズにして、これを最小径とする。

・吐出し管は、冷媒ガス中に混在している油が確実に運ばれるガス速度が確保できる管径とする。 H23/10

・吐出しガス配管の管径は、冷媒ガス中に混在している油が確実に運ばれるガス速度が確保できるように決定する。 H29/10 答え

【両方 ◯】 あなたは、サービス問題と化している。<8次:P128 (10.4.1 吐出しガス配管のサイズ)>の冒頭

・スクリュー圧縮機の吐出し管の管径は、過大な圧力降下と異常な騒音を生じないガス速度のみで決定する。 H25/10 答え

【×】 「スクリュー圧縮機」の語句に惑わされないように!
 この問題文には、「のみで決定する。」とあり、油のことが一言も書かれていないですよね。<8次:P128 (10.4.1 吐出しガス配管のサイズ)>の冒頭3行。(チョと、チョットね問題ぽいね。)

・圧縮機吐出しガス管は、横走り管のガス速度が約3.5m/s以上、立ち上がり管のガス速度が約6m/s以上を確保できる管径が必用である。 by echo 答え

【◯】 題意の通り。テキスト<8次:P128 (1)


(2)圧力降下および騒音 P128

 圧力降下と騒音を抑えるためのガス速度とは。テキスト<8次:P128 (2)

・吐出し管では、過大な圧力降下や騒音が生じないように、一般に冷媒ガス速度を25m/s以下におさえる。 H17/10 答え

【◯】 ぅむ。数値が出て来ても平気ですね!<8次:P128 (2)>  吐出し管では ということを、頭に入れておくように。)


(3)摩擦損失 P128

 摩擦損失による圧力降下は?テキスト<8次:P128 (3)

・吐出しガス配管では、冷媒ガス中に混在している冷凍機油が確実に運ばれるだけのガス速度が必要である。ただし、摩擦損失による圧力降下は、20kPaを超えないことが望ましい。 R02/10 答え

【◯】 ぅ~ん、「20kPa」は初めてかな。<8次:P128>の最下行に記されている。ガス速度も記憶にとどめておくしかないだろう。


圧縮機への逆流防止(勾配)P129~P130

  圧縮機への を、頭に入れて問題を解きましょう。(つまり、その、ぇ~っと、他の配管と混同しないように。)

・吐出し管施工上の大切なことの一つは、圧縮機が停止中に、配管内で凝縮した液や油が逆流しないようにすることである。 H19/10

・圧縮機吐出しガス配管の施工上の大切なことは、圧縮機の停止中に配管内で凝縮した液や油が逆流しないようにすることである。 H30/10

・圧縮機の停止中に、配管内で凝縮した冷媒液や油が逆流しないようにすることは、圧縮機吐出し管の施工上、重要なことである。 R01/10 答え

【全部 ◯】 この問題文が「圧縮機への液と油の逆流防止」の基本であります。テキスト<8次:P129 (10.4.2 圧縮機への<略>逆流防止)>の冒頭の太字。
 各年度の、語句の位置や言い回しの違いによる日本語の文章をお楽しみください。(汗


(1)圧縮機と凝縮器が同レベルの位置 P129

 テキスト<8次:P129 (1)

・圧縮機と凝縮器が同じレベル、あるいは凝縮器が圧縮機よりも高い位置にある場合には、圧縮機と凝縮器の間の配管は、いったん立ち上がりを設けてから、ゆるやかな上がり勾配をつける。 H14/10 答え

【×】 テキスト<8次:P129 (1)(2)下がり勾配にして、圧縮機に冷媒液や油が逆流しないようにする。問題文をよく読もう。
圧縮機と凝縮器が同じレベルの場合一旦立ち上げ、下がり勾配とする 圧縮機が凝縮器より高い場合吐き出し配管が横向きの場合はそのまま下がり勾配とする


(2)凝縮器が圧縮機より高い位置 P129

 テキスト<8次:P129 (2)

・凝縮器が圧縮機よりも高い位置にある場合には、吐出し配管は冷媒液や油が逆流しないように、いったん立ち上がりを設けてから下がり勾配をつけて配管する。 H11/10 答え

【◯】 題意の通り。 立ち上がり管の長さに応じてトラップや逆止弁をつける。テキスト<8次:P129(2)

凝縮器が圧縮機よりも高い位置にあり、吐き出し配管が2.5m以下の場合 凝縮器が圧縮機よりも高い位置にあり、吐き出し配管が2.5m以上10m以下の場合

・凝縮器が圧縮機よりも高い位置にあって吐き出し配管が8mの場合、凝縮器入口配管に逆止め弁を取り付けるが、圧縮機吐出口配管にトラップは必要ない。 by echo 答え

【×】 吐き出し配管が2.5m以上10m以下の場合は、トラップと逆止め弁が必用です。図を目に焼き付けておこう。テキスト<8次:P129(2)

凝縮器が圧縮機よりも高い位置にあり、吐き出し配管が2.5m以上10m以下の場合
吐き出し配管が2.5m以上10m以下の場合


(3)年間を通して運転する装置 P130

 テキスト<8次:P130 (3)

・年間を通して運転する装置では、冬期の圧縮機停止中に、凝縮器内の冷媒が蒸発して凝縮し、液が溜まることのないように逆止め弁を設ける。 by echo 答え

【◯】 こんな感じの文章でいいかな。テキスト<8次:P130(3)

年間を通して運転する装置の吐き出しガス配管には逆止め弁を入れる
年間を通して運転する装置の吐き出しガス配管には逆止弁を入れる


(4)2台以上の圧縮機を並列運転 P130

 テキスト<8次:P130 (4)

・並列運転を行う圧縮機吐出し管に、停止している圧縮機や油分離器へ液や油が逆流しないように逆止め弁をつけた。 H15/10 答え

【◯】 油分離器の凝縮器側につける。(もちろん両方の吐出し管に)テキスト<8次:P130 (4)

2台以上の圧縮機の並列運転
2台以上の圧縮機の並列運転は逆止め弁を設ける


(5)並列運転を行う圧縮機吐き出し配管 P130

 テキスト<8次:P130 (5)

・並列運転を行う圧縮機吐出し管は、それぞれ主管の下側から接続する。 by echo 答え

【×】 変な問題。笑)絶対「上側」ですよね!テキスト<8次:P130 (5)

並列運転の圧縮機の吐出し配管は主管の上側に
並列運転の圧縮機の吐出し配管は主管の上側に接続

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 『初級 冷凍受験テキスト』8次改訂版への見直し、済。(22/01/15)

修正・訂正箇所履歴

【2016/06/02 新設】

  • テキスト8次改訂版(R01(2019)-11月改訂)へ対応、および、文章を見直し。(2020(R02)/06/23)
  • 予想問題by echo追加、その他全般的に見直し。(2022(R04)/01/15)

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【参考文献】

  • 初級 受検テキスト(SIによる初級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 上級 受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

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