水冷凝縮器、満液式水冷冷却器の汚れ係数、熱通過率及び平均温度差 P235~P237(P224~P226)

 この頁は、テキスト<9次:P235(P224) 17.2 水冷凝縮器、満液式水冷冷却器の汚れ係数、熱通過率及び平均温度差>からの出題になります。

 水あかなどによる熱通過率の変化、それに連れての云々等々が、問われます。過去問をこなしているうちになんとかなるでしょう。

 解説が必要なければ読み飛ばしてください。

テキスト9次改訂版について

 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応しています。適当に、8次改訂版のページを( )内に残してあります。

水冷凝縮器、満液式水冷冷却器の汚れ係数、熱通過率及び平均温度差

 出題数が断然多い。(令和になって、激減? ── 要注意!?(2023(R05)/10/14記ス))

水冷凝縮器

・水冷凝縮器では、汚れ係数の増大とともに熱通過率が減少する。また、汚れ係数の増加にともない、冷媒と冷却水との温度差が大きくなる。 H13学/07 答え

【◯】 ぅむ。テキスト<9次:P236左 下の9行>を、一部引用しておきます。

熱通過率 K は,汚れ係数 f の増大とともに減少するが,<中略>また,汚れ係数 f の増加に比例して,冷媒と冷却水との温度差 Δt が大きくなることがわかる.

・水あかが付着した水冷凝縮器では、汚れ係数の増大とともに熱通過率は小さくなり、冷媒と冷却水の温度差は減少する。 H14学/07 答え

【×】 温度差は大きくなる。 テキスト<9次:P236左 下の3行>

 熱交換が悪くなるからね、凝縮器内の温かい冷媒の熱は冷たい冷却水と熱交換がしにくくなるのだね。冷媒は温かいまま、冷却水は冷たいまま、みたいな。 なので、水あかの付着していない時よりも、冷媒と冷却水の温度差は大きくなる(増大する)。ってわけだ、イメージ湧きましたか?

・水冷凝縮器の凝縮負荷が一定のとき冷却管の汚れ係数が増大すると、冷媒と冷却水との温度差は大きくなる。 H16学/07 答え

【◯】 凝縮負荷が一定云々は、テキスト<9次:P236左 下から12行目>に記されている。

・水冷凝縮器では、汚れ係数の増大とともに熱通過率が減少し、冷媒と冷却水との温度差が大きくなる。 H18学/07 答え

【◯】 ぅむ。<解説略>

・水質や運転期間などの条件によって汚れ係数が大きくなると、水冷凝縮器の熱通過率は大きくなる。 H21学/07 答え

【×】 熱通過率は小さくなる。(戸惑って、引っ掛からないように。)
 テキスト的には<9次:P236左 下から9行目~> 熱通過率 K は,汚れ係数 f の増大とともにが減少低下するが, ですね。

 注 -- )
 というほどでもないかもしれないが、9次改訂版から取り消し線のように「減少」から「低下」に変わっている。

・ローフィンチューブを用いた水冷凝縮器の熱通過率は、水あかなどの汚れが増えるとともに小さくなり、そのため冷媒と冷却水との温度差は増大する。 H22学/07 答え

【◯】 これは素直な問題かな。
 テキスト<9次:P237 (例題 17.1)左下~右上>あたりから読み取れば良いだろう。頑張ってね。

・ローフィンチューブを用いた水冷凝縮器では、水あかなどの付着による汚れ係数の増大とともに熱通過率は減少し、冷媒と冷却水との温度差も減少する。 H25学/07 答え

【×】 温度差は大きくなる。 テキスト<9次:P237 (例題 17.1)左下~右上>  熱通過率云々は、テキスト<9次:P236左 下から9行目~> 熱通過率 K は,汚れ係数fの増大とともにが減少低下するが,

・水冷凝縮器の熱通過率は汚れ係数の増大とともに減少するが、その減少の割合は汚れ係数の値が大きい範囲では大幅に低下する。 H26学/07 答え

【×】 その低下の割合は汚れ係数の値が小さい範囲では大幅に低下する。 テキスト<9次:P236左 下から8行目~>に、ズバリ記されている。

・水冷凝縮器では、冷媒と冷却水との温度差 Δt の設計値が大きいほど、管広面の汚れの増大によるこの温度差 Δt の増加割合が大きくなる。 H27学/07 答え

【◯】 そういうことなんだ。テキスト<9次:P237左 8行目~>に、記されている。

・ローフィンチューブを用いた水冷凝縮器では、水あかなどの付着による汚れ係数の増大とともに熱通過率の値および冷媒と冷却水との温度差は増大する。 H29学/07 答え

【×】 H25年度の見事な?改良版。正しい文章にしてみましょう。( および がポイントですね。これはポンと出題されると惑わされるかも…。)

ローフィンチューブを用いた水冷凝縮器では、水あかなどの付着による汚れ係数の増大とともに熱通過率の値は減少し、冷媒と冷却水との温度差は増大する。

 熱通過率云々は、テキスト<9次:P236左 下から9行目~> 熱通過率 K は,汚れ係数 f の増大とともにが減少低下するが,。温度差云々は、<9次:P237 (例題 17.1)左下~右上>あたり。

・熱通過率 K は、汚れ係数 f の増大とともに増大するが、汚れ係数 f の増加に比例して、冷媒と冷却水との温度差 Δt は小さくなる。 R05学/07 答え

【×】 ココまで来たあなたは楽勝 テキストは<9次:P236左下の12行> 正しい文章は、

「熱通過率Kは、汚れ係数 f の増大とともに低下するが、汚れ係数 f の増加に比例して、冷媒と冷却水との温度差 Δt は大きくなる。」


満液式冷却器

 意外に少ない。

・管外蒸発方式の満液式冷却器において、冷却管内面の水側の汚れ係数の値が大きくなっても、蒸発温度は変わらない。 H15学/07 答え

【×】 蒸発温度は低下する。満液式冷却器は、テキスト<9次:P237左 2行目~>から読み取るしかないのだろうが…。

 そこで、管外蒸発方式の満液式蒸発器について、テキスト<9次:P24 図2.15>を参照されたい。熱交換が悪くなるので、冷媒はガンガン冷やそうとドンドン蒸発する、つまり蒸発温度(圧力)は低下していく。というイメージ。

 17/03/16 18/01/03 23/12/07

修正・訂正箇所履歴

【2017/03/16 新設】(← 履歴をここに作った日

  • 解説を全面見直し実施。(2017/03/17)
  • 解説を少々見直し実施。(2018(H30)/01/03)
  • 全体的に見直し。(2022(R04)/04/10)
  • 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応(23(R05)/10/14)
  • 予想問題の追加、文章見直し(23(R05)/10/14)

Back to top ↑

【参考文献・リンク】

  • 初級 受検テキスト(SIによる初級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 上級 受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

Back to top ↑

^