1種冷凍学識計算講習検定試験攻略-問5:令和元年度

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薄肉円筒胴圧力容器について

 平成26年度と同等です。

第一種冷凍機械責任者試験 令和元年度(講習検定試験)

問5 次の仕様で制作された薄肉円筒胴圧力容器について、次の(1)および(2)に答えよ。解答は、それぞれ解答用紙に計算式を示して答えよ。

(20点)

令和元年度1種冷凍講習検定試験問5薄肉円筒胴の仕様

(1) この圧力容器を基準凝縮温度55℃で運転されるR404A冷凍装置の高圧受液器として屋外に設置し、使用したい、使用の可否を冷凍保安規則関係例示基準に基づき判定せよ。ただし、基準凝縮温度55℃における高圧部設計圧力は、2.48Mpaとする。

(2) この高圧受液器を液圧により、最小の必要耐圧試験圧力で耐圧試験を実施するとき、胴板に誘起される最大引張応力は、使用鋼板の許容引張応力の何%になるか。

(仕様)と覚えた公式

 与えられた仕様と条件、勉強して覚えた公式で、上手に導き出しましょう。

仕様
  • SM400B
  • Do = 500 mm
  • Di = 480 mm
  • η = 0.7
  • 55℃ 2.48 Mpa
覚えた公式
  • taの公式
  • σtの公式

(1) この圧力容器を基準凝縮温度55℃で運転されるR404A冷凍装置の高圧受液器として屋外に設置し、使用したい、使用の可否を冷凍保安規則関係例示基準に基づき判定せよ。ただし、基準凝縮温度55℃における高圧部設計圧力は、2.48Mpaとする。

 設問より、SM400Bの許容引張応力σa=100 N/mm^2とし、屋外設置の圧力容器の腐れしろαは1mmである。

 必要厚さtaは、

taを求める

 ここで、銅板の厚さtは、t=(500-480)/2=10 mmである。

答え
設問の  胴板厚さt=10mm は、  必要厚さta=9.69mm より大きいので使用可能である。

(2) この高圧受液器を液圧により、最小の必要耐圧試験圧力で耐圧試験を実施するとき、胴板に誘起される最大引張応力は、使用鋼板の許容引張応力の何%になるか。

 必要な最小耐圧試験圧力Pは、許容圧力または設計圧力のいずれか低い方の1.5倍以上の圧力であるから、

 よって、 P=2.48×1.5=3.72Mpa である。

 よってσtは、

σtを求める

 円筒胴板に誘起される  最大引張応力σt と、使用鋼板の  許容引張応力σa(100 N/mm^2) の比は、

σt/σaを求める

   答え 89.3 %

コメント

 過去問こなしていれば、どうってことないと思います。ぁ、講習検定ですから、よく講義を聞いていれば大丈夫かと…。

訂正箇所履歴

【2020(R02)/04/02 新設】

  • 「覚えた公式」と(1)の、taを求める式の分母「2σa-1.2P」→「2σaη-1.2P」に修正。(2021(R03)/04/09)


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