1種冷凍学識計算講習検定試験攻略-問2:平成22年度

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2台の蒸発器を1台の圧縮機で運転する冷凍装置

 2台の蒸発器の混合点ヒートバランス(熱収支)が組み立てられるかが、ポイントです。(検定H20年度の問題と同等です。)

第一種冷凍機械責任者試験 平成22年度(講習検定試験)

問2 下図は、保冷温度の異なる2つの冷蔵室における蒸発器1および蒸発器2を1台の圧縮機で運転する冷凍装置の概略を示したものである。その理論冷凍サイクルおよび運転条件は次のとおりである。

平成22年度1種冷凍講習検定試験問2 2台の蒸発器を1台の圧縮機で運転する冷凍装置の運転条件

 このとき、次の(1)~(4)について、それぞれ解答用に計算式を示して答えよ。

(20点)

2台の蒸発器を1台の圧縮機で運転する冷凍装置の概略図

(1) 蒸発器1の冷凍能力Φo1(kW)および蒸発器2のΦo2(kW)を求めよ。

(2)圧縮機入口の吸込み蒸気の比エンタルピーh1(kJ/kg)を求めよ。

(3)圧縮機の理論軸動力P(kW)を求めよ。

(4)圧縮機の理論成績係数(COP)th.Rを求めよ。

(1) 蒸発器1の冷凍能力Φo1(kW)および蒸発器2のΦo2(kW)を求めよ。

 楽勝です。(2冷レベルです。説明略)

Φ1を求める

Φ2を求める

   答え  Φo1 = 50.7 (kW) Φo2 = 81.5 (kW)

(2) 圧縮機入口の吸込み蒸気の比エンタルピーh1(kJ/kg)を求めよ。

 2台の蒸発器の混合点aのヒートバランスを組み立てれば、h1が導き出せます!!と、すぐわかりますよね!

2台の蒸発器の混合点aの図

 出るものを左辺、入るものを右辺にまとめます。

(qmr1+qmr2)h1 = qmr1・h6+qmr2・h8

 これで、できたも同然。

 h1を表す式

 数値代入しましょ。

 h1を表す式に数値代入

   答え 408 (kJ/kg)

(3) 圧縮機の理論軸動力P(kW)を求めよ。

 えっと、Pを求める基本式は設問に当てはめると、

 P = (qmr1+qmr2) × (h2-h1) ですね。

 ところが、  h2 がわかりませんから求めねばなりませぬ。


2台の蒸発器の圧縮機と凝縮器周りの図

 ハイ、Φkを利用すればよいですね。

 Φk=qmw・cw・Δtw=(qmr1+qmr2)×(h2-h3)

 まずは  Φk を、

 Φk式に数値代入

 では  h2 を、

では、h2を

 では、待ちに待った  P を、

では、待ちに待ったPを

   答え 52 (kW)

(4) 圧縮機の理論成績係数(COP)th.Rを求めよ。

基本式はこれ、2台の蒸発器冷凍装置成績係数基本式 2台の蒸発器冷凍装置成績係数基本式へ数値代入

   答え 2.54

コメント

 平成20年度をコピペして作成されたような問題でした。当サイトもほとんどコピペして作りました。

訂正箇所履歴

【2018(H30)/08/14 新設】

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