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液ガス熱交換器も、熱の出入りの熱収支がポイントです。特に問題ないが、使用目的の記述があるので戸惑う(ヤバイ)かも。
(1)の冷凍能力を求める問題は、液ガス熱交換器の熱収支がカギです。
冷凍能力を求める式は、サクッと浮かびます。
Φo = qmr(h6 - h5) …(1)
この(1)式で、数値がわからないものは冷媒循環量qmrと、蒸発器出口の比エンタルピーh6です。
qmrは、凝縮負荷Φkが180kWと指定されているので、下記の(2)式から簡単に求められます。
Φk = qmr (h2´- h3) …(2)
が、ここで、ひっかからないように、h2´で計算しますよ、注意してください。
h2の実際の比エンタルピーh2´と、(2)式からqmrを、一気に求めましょう。
次はh6を求めます。さて、ここからがこの問題のポイントです!液ガス熱交換器の熱収支を考えます。
流入するもの左辺に、流出するもの右辺に、まとめてみましょう。(下図をよく見てください、概略図を切り取ってあります。)
h3 + h6 = h4 + h1 …(3)
この式は、
h3 - h4 = h1 - h6 …(4)
と、なります。
(4)式は、p-h線図を見てください。凝縮器の液側と圧縮機出口のガス側の交換熱量が等しいという式になります。 ま、このことを知っていて(4)式を丸暗記でもいいんですけどね。
では、(3)式を使ってh6を求めます。
ここに、h4 = h5
これで、冷凍能力Φoを(1)式を使って求めることができます。
答え Φo = 117 (kW)
めでたし、めでたし。
概略図とp-h線図を見て、サクッと解きましょう。
液ガス熱交換器の交換熱量をΦhとすると、
もう一方(の式)で計算してみると、
交換をしているのですから、両方ともとうぜん同じ熱量になるのです。
答え Φh = 19.7 (kW)
サクッと解きましょう。
h6とh2´を全問で計算しているので、せっかくだから使いましょう。(h2で計算する場合は、ηc・ηmをお忘れなきよう。)
もう一つ(の、Φo。)
答え (COP)R = 1.84
(5)式、(6)式の計算結果は同じになります。当然といえば当然なのだろうけど。線図を、もう一度置いておきます。
これは「保安管理技術」のような問題だけども…。テキスト『上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<9次(8次):P20左 1)~2)>
「適度に過熱させ」「湿り圧縮」「液圧縮」「高圧液」「過冷却度を大きく」「フラッシュガス」、この辺りの語句が入っていれば点をくれるかと思う。
【2017(H29)/02/23 新設】